3.11以降のマンション広告で目立つこと

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

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「このマンションは地震に強いので安心ですよ」&「被災したときの備えもしてあります」――この2代コンセプトの広告が目立つ昨今です。
具体的に羅列してみましょう。
<地震に強いマンション>
①免震構造・制振構造を採用しています:地震が来ても激しい揺れが起きにくく、家具の転倒などの二次災害に遭う危険がありません(ザ・ライオンズ三郷中央/グランスイートブルー/ほか多数)
②停電が起きても、非常用電源でエレベーターは止まりません(シティタワーズ豊洲/浅草タワーなど)
③停電が起きても「太陽光で街路灯」が敷地内を照明(ヨコハマ・オールパークス/グローリオ芦花公園)
④太陽光発電で共用部の電気を賄います。通常時も稼働(パークホームズ田無サウスレジデンス/パームス月島/グランドメゾン自由が丘など)
⑤全戸に太陽光発電システムで停電時にも各戸で電気が使える(サンクタス武蔵野関前/レジデンスコート馬事公苑)
⑥地盤が強固で、液状化の心配がいりません。杭の要らないベタ(直接)基礎工法です(ライオンズ喜多見ガーデンス/ルネ追浜/パークタワー上野池之端/レーベンハイム八王子イーストサイドヒルズ/ウェリスときわ台など)
⑦高強度コンクリート採用で耐久性・耐震性が高いマンションです(グランドミッドタワーズ大宮/ザ・ライオンズ両国など)
⑧震度6強から7程度の1.25倍の地耐力にも耐えられる「耐震等級2」です(グローリオ芦花公園ほか)
⑨柱の帯筋は溶接で繋いだ耐震性の高い施工(多数)
⑩ひび割れが起きにくい「壁にスリット」を設けた施工(ルネ追浜ほか)
⑪ドアとドア枠の間にすき間を設けた玄関の耐震ドアで、ドアが開かなくなる問題を解消(多数)
⑫地震のとき、エレベーターは最寄りの階に停止するので、閉じ込められる心配はありません(多数)

<被災しても大丈夫なマンション>
①オール電化マンションなので、復旧が早い(多数)
②自家発電機で停電時に対応=受水槽の水をポンプアップなど(サンクタス武蔵野関前ほか)
③非常用の浄水機で飲用水を確保できます(グローリオ芦花公園)
④近くの河川の水から飲用水を生成する機械を備えています(ヴェレーナ西東京保谷駅前/グランマークス・ツインフォート/オーベルグランディオ千住大橋など)
⑤地下に雨水の貯留施設を設置しています(浅草タワー/グローリオ芦花公園)
⑥防災倉庫を建設。非常用食料やヘルメット、医薬品などを備蓄(パークシティ国分寺/グランシンフォニア・エアリーステージなど多数)
⑦各住戸に配布する「防災リュック(非常持ち出し袋)」(ブリリアWELLITH月島/ブリリア大井町LA VIENT TOWERなど)
⑧マンホールトイレを設置。自宅のトイレが使えなくなっても心配無用です(ヨコハマ・オールパークス/ヴェレーナ東戸塚/ザ・ハウス港北綱島など)
⑨敷地内公園のベンチがかまどに変身。いざという時も薪で炊き出しができます(ヨコハマ・オールパークス/グレーシアガーデンたまプラーザ/志木の杜レジデンスなど)
⑩敷地内公園のパーゴラ(藤棚)が非常時には着替え用のテントに早変わりします(ヨコハマ・オールパークス)
       
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今後、ここに紹介したようなマンションが続々と発売されるのでしょうか?
残念ながら、大型開発でしか実現しにくいものが多いことから、どれだけ増えるかとなると、悲観的になります。
上記のうち、太陽光発電に注目してみても、事業者の経営努力だけでは無理があるためです。共用部の電気だけならともかく、各住戸の電力の過半を賄うようなレベルまでの装置を設置することは、コスト的な限界があり、普及は進まないでしょう。

しかし、国の補助金などの政策が打ち出されれば別です。これは、非現実的なことではなさそうです。脱原発問題で、太陽光発電の普及を促進する政策が近いうちに出てくる可能性が高まっている気がするからです。

未曾有の天災は、節電の課題を私たちに突き付け、政策の大転換をもたらそうとしています。太陽光発電は、かねて課題であったCO2削減の推進にもつながるのですから、普及促進のために補助金政策が早晩打ち出されるのは間違いない。そう思えて仕方ないのです。エコポイント制度や、電気自動車普及のための補助金制度と同じように。

皆さんはどう思われますか?

・・・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。「三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)」では、只今、無料の「マンション簡易評価書」をご提供中。ご検討物件でお試し下さい。

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