周りは静かな一戸建ての住宅街で、緑も多く、環境がとてもいいので、気に入ったのですが、最寄駅までバスを使うことになりそうなのがネック。そのせいか、販売状況はあまり良くないようです。こうしたマンションはやはり避けた方がいいのでしょうか――という相談があったので、次のようにお答えした。 聞けば、検討者はいわゆる子育て世代で、環境重視派である。今の住まいも、環境の良い立地条件にあるという。できれば、近辺に欲しいのだが、そう都合よく販売物件はない。中古も検討したが、設備の更新やメンテナンスのことなどを考 […]
新築マンションの販売現場には、殆んど例外なく豪華なモデルルームが備えられている。だが、しばしば演出の見事さに買い手は錯覚をしてしまうようだ。入居後、正確に言えば、建物が完成した時に行われる入居者検査(内覧会)で、購入した実際の部屋を初めて見たら、大抵の人が一瞬「あれっ?」と思うのである。 化粧した姿しか見てない女性が、突然スッピンで現れて見間違う、あの一瞬である。図面で見た部屋の実際はこんなものかと、いくばくかの落胆がそこに生まれる。しかし、図面通りに完成しているから、どこに文句を持っていくこと […]
マンションの1階ってどうなの?というご相談にお答えして。 デメリットの第1は、冬寒いという点である。ただ、上階の部屋よりは冷えるということであって、大抵は断熱材が入っているので(要確認で)、あまり心配することはない。断熱材の種類と厚みを確認しておきたい。 第2のデメリットは、道路に面していると、防犯(狙われやすい)、プライバシーの心配もある。防犯対策、プライバシー対策がどうなっているかをよく確認しておきたい。 ①窓を防犯ガラスにする、防犯センサーをつけるなどの防犯処置がとられたものを選ぶ必要 […]
マンションを売るに当たり、少しでも高く売ってくれそうな業者として、「手数料を半分にします」というチラシをポスティングして来た業者はどうかという質問。 ご質問にあるような業者が頑張って高く売ってくれるかというと、一概にはそうと言えません。仲介業者は、所有者と直接媒介契約を結んだ会社が経営的に有利なので、常に売却希望者を探しているのです。 ご存知と思いますが、手数料は、売り手から3%+6万円、買い手からも3%+6万円を取ってよいことになっていますが、間に入る業者2社ならそれぞれ3%+6万円の収入と […]
このほど閣議決定された政府の経済対策の中に、老朽化したマンションの建て替えを促進するため、「容積率の緩和」が盛り込まれた。建築時に容積200%だったマンションが、仮に300%に容積が増えれば、増加した100%分に相当する床面積を販売して得られる収益が建築費の一部になるため、建て替えがしやすくなるというわけである。だが、それで全体の建築費を賄うことができるわけではない。新築時に比べ、地価が大きく上昇していれば、それも可能であるが、そのような例は稀有である。 建て替え時期が迫っているマンションでは […]
新築マンションの営業マンと中古マンションの営業マンとの間には大きな差がある。優劣の問題ではないが、質的な差が明確に見られるのである。 モデルルームに詰めて仕事をする新築マンションの営業マンに対し、中古マンションの営業マンは、流通店舗に詰めて仕事をする。新築マンション担当の場合は、取り扱う商品が一つしかない。完売するまでの一定期間は、同じ物件を担当する。これに対して中古マンション担当は、多数の物件を扱う。不動産流通機構に登録された大量の売り物件の中から、買い手の希望条件を満たす物件を探して紹介 […]
「9階以下なら大丈夫ですか?」に答えて。・・・・・・・・・・・・ 高層階に住むと子供の成長に悪影響を与える恐れがあるという理由は主に二つです。一つは、「高所平気症」と呼ばれるもので、高い所が怖くない人になるという、健全でない育ち方をするということです。恐怖感がないということは、危険な高所に登って転落する危険を背負うことになります。 もうひとつは、こちらの影響の方が大きいのですが、外遊びの機会が減り、母親との濃密な関係だけができて、他人との関係を円滑に取れない子供になってしまうというものです。言 […]
35年もの長い間、多額の住宅ローンを払い続けていけるかなという心配をする人が70%くらいはいるらしい。しかし、それでも購入に踏み切ってしまうのは、どこかに拠り所を見つけているからである。それは何かと考えるに、「先のことをどれだけ心配しても、確かな答えは見つからない。まあ何とかなるだろう。他のみんなもそうしているし」という心理であることに気付く。 これは、日本という国の社会システムが国民に与えてくれる安心感のようなものと言い換えてもいい。理屈を言えば、未来のことは分からないが、和平の安定や、今後 […]
マンションの売れ行きが良くなってきたというのは、どうも東京の都心に限定されるらしい。国内景気の不透明感は相変わらずで、好調をもたらす要因は見当たらないから、当然と言えば当然ではある。あえて言えば、供給数が低迷していることから、需要とのバランスがよくなってきたということであろう。 政府の需要喚起策である「金利1%10年間引き下げ」や「住宅ローン控除最大500万円」、「住宅資金贈与の特例枠拡大」などは、需要の拡大につながっているとは言い難いのである。つまり、売れ行きは契約率で表すので、ここのと […]
都心のマンションを検討しているという人からの相談。 現地周辺を歩いてみたら、暴力団事務所の看板らしきものを発見してびっくり。最寄り駅とマンションを繋ぐルートからは外れた位置なのだが、近くで抗争事件でも起きたらと考え、購入を断念した。別のマンションを買った後、仮に組事務所が何かの間違いで同じマンションに入居して来たらどうなるのかというのが、質問の趣旨である。 先ず、分譲時に暴力団関係者に売却される可能性は低いと言ってよいことをお伝えしよう。マンション販売の現場では、その事態が起こらぬよう十分に注意 […]