高層階は子供の成長にマイナスか?

「9階以下なら大丈夫ですか?」に答えて。・・・・・・・・・・・・
高層階に住むと子供の成長に悪影響を与える恐れがあるという理由は主に二つです。一つは、「高所平気症」と呼ばれるもので、高い所が怖くない人になるという、健全でない育ち方をするということです。恐怖感がないということは、危険な高所に登って転落する危険を背負うことになります。
 もうひとつは、こちらの影響の方が大きいのですが、外遊びの機会が減り、母親との濃密な関係だけができて、他人との関係を円滑に取れない子供になってしまうというものです。言い換えると、社会性や自立心が育たないということです。
 やはり、子供は子供同士で遊ぶ機会を多くし、時には喧嘩しながらでも社会との結びつきを覚え、また運動能力を自然に高める外遊びが欠かせません。
 幼稚園や小学校に通うようになれば、その機会は自然に増えますが、その手前、3歳までが重要と言われます。「三つ子の魂、百まで」という諺もあながち根拠のないものではないようで、この期間は、母親が子供を積極的に外へ連れ出して遊ばせることが必要です。子供一人では、エレベーターのボタンを押せないとか、押せても間違ってしまい、マンション内で迷子になるといった心配があるため、閉じこもりきりが多くなるためです。
 母親が、家事やインターネット、テレビ視聴、ゲームなどに割く時間の長い家庭ほど、不健全な子供が多いという研究結果があるのです。外出がおっくうになるため、子供まで引きこもり状態になるのです。ストレスが増え、異常な体温上昇が起きることもあると研究者は語ります。
 つまり、高層階がいけないというのは、親の問題とも言えます。
9階以下でも、これは同じことです。階段を使って子供が一人で外へ出ていけるような高さ(1~3階)が一番ですが、外に危険が多い場合は母親の付き添いが必要になるでしょうから、その場合も同じというわけです。
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