住まい探し―どこに求めますか?

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。
各種の調査によれば、首都圏でマンションを検討する人は、「住み慣れたエリア」で探す人と「初めての地域も含めて幅広く」探す人が、ほぼ半々になるようです。

3代以上前から東京に住んでいる人は、今どのくらいの比率になったのでしょうか。逆に言うと、一体どのくらい「よそ者」が住んでいるのでしょう。

かく言う私も、故郷は東京ではありません。もう長いこと東京圏に住んでいるのですが、振り返ってみると、神奈川県に住んでいた期間もありました。「新宿区」、「川崎市」、「横浜市」、「世田谷区」、「渋谷区」、「中野区」、「大田区」(順不同)に住んだことがあります。一番長いのが「世田谷区」ですが、もとより現住所にさほどのこだわりはありません。

「今度住み替えることがあったら、どこに住むだろうか?縛られるとしたら、家族の通勤便くらいだろうか?やっぱり都心がいかなあ」などと、ときどき考えることがあります。

閑話休題、マンション会社が販売の計画をするとき、一番こだわるのが広告の方法です。そのヒントが冒頭に述べた「住み慣れたエリアで買いたい」とするニーズが半分あるという点にあり、地元需要で半分を売り、残りの半分を広範囲に集めようなどと考えます。

地元も広域も、まずはインターネット広告を用い、さらに地元だけはチラシを入れて告知しようなどと計画するのです。

買い手から見たら、住み慣れたエリアで買いたい人は、チラシが新聞に折り込まれるのを待っていれば、販売情報が手に入って来ることになります。

チラシでは遠くの物件は折り込まれないので、広範囲に探したい人は、インターネットにアクセスして探すなど、自ら行動することが必要になります。

その気になれば、とても簡単です。設備や階層(眺め)や、もちろん価格や広さといった条件を盛り込んで検索することが、いとも簡単にできます。まだ一度も資料請求をしたことのない人は、一度お試しになってはいかがでしょう。

個人情報の開示も最低限ですみますし、不動産業者が突然訪問してくることもありませんから気遣いもないと言ってよいでしょう。

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話を元に戻しましょう。

広範囲に探したい人は、たくさんの情報を比較検討することができますが、地元エリアに絞って探したい人は、限られた数の物件しか比較できないことになります。まして、子供の転校は可哀想だから、できたら同じ学校区の中で探したいなどとなると、条件の絞り過ぎとなって、新築マンションの購入は「至難の業」ということになるでしょう。

「なければ仕方ない。出るまで待つさ」とタカをくくることができる人はいいですが、「できたら今年中にはどこか決めたい」などと考えているとしたら、ほとんど不可能になってしまうかもしれません。

1件くらいは検討できる物件があっても、そこに限定すれば、場所はよくても気に入った間取りがないとか、狭いとか、あるいは希望の上層階は予算的に無理があるなどと、思うようにはいかないものです。

そこで、地元エリアに限定したい人は、中古マンションにも食指を伸ばす必要が出て来ます。
そのことを認識している人も多いのでしょうか。「探すなら中古も含めて」と考える人は4分の3近くもあるのだそうです。

しかし、実際に中古マンションを見ているかというと、行動に移すまでには至っていない人が圧倒的に多いようです。

不動産屋のドアを開けることに抵抗があるのでしょう。また、気楽に訪ねて行っても、案内された物件を見ると、新築に比べ設備面で劣ることや、中古であることへの嫌悪感で気持ちが冷めてしまう人も実際は多いようです。その証拠に、感想を聞くと「やっぱり買うなら新築がいい」と答える人が多く見られます。

中古マンションを検討するときは、思い切ったリフォームやリノベーション(この差異は別の機会に書きます)をしてしまうくらいの発想を持ってかからないと、気に入った物件に巡り会うことはないでしょう。

視覚でとらえると、どうしても強烈な記憶が残ってしまうからですね。

そこで、外観や共用部分は別として、お勧めの方法は新築マンションのモデルルームの見学を全くしないか、あえて見学した後に、その残像を中古マンションに重ねてみることです。

もちろん、それなりのリフォーム工事予算を別途計算に入れることが必要です。

こうした取り組みができない人は、住み慣れた街をあきらめ、広範囲に新築物件を検討するしかないでしょう。

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<以下は、目次の一部です>
1.買い時かどうかの判断方法 2.景気が悪いときの購入の是非を判断する方法
 6.「35年の住宅ローン」いざというときの対策は? 7.子供ができる前に一気にローンを返すという購入計画 8.少ない頭金で住宅を購入するときの注意点 10.販売センターにある売約済みの印は嘘っぱち? 11.値引き販売中のマンションをどう見る? 13.新婚カップルの住まいは賃貸か持ち家か 14.老後の住まいは都心か郊外かの判断ポイント 15.独身女性がマンション購入で失敗しないために 17.マンションか一戸建てか 18.マンションは、音に悩まされる 22.「オトクな中古マンションの選び方」 26.外観デザインもマンションの値打ちを決める 29.眺望価値に魅かれて迷ったとき 31.危ない等価交換マンションの見分け方 36.リフォームしやすいマンションの見分け方 37.無名売主の新築住宅を買う時のチェックポイント 45.新築マンションの施工。その安心度を確かめる方法 47.モデルルームと実物とのギャップに失望しないで購入する方法 etc.