第787回 「自宅マンションを売るとき」

このブログでは、居住性や好みの問題、個人的な事情を度外視し、原則として資産性の観点から自論「マンションの資産価値論」を展開しております。10日おきの投稿です。

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自宅を売りに出したとき、買わない人ばかりが見学に来て、今までの生活、人生をも否定されたようでショックだったと語った人がありました。

そのような結果が見えている段階では愚痴でしかないのですが、これから売る人は少しでも有利な売却方法を知っておくことが必要です。

 

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  • 売り出しのタイミングはいつがいい?

先ず、「いつ売り出すか」です。可能なら、大規模修繕が終わり、化粧された美しい内外装が良いのは言うまでもありません。

 

仮囲いされた状態のタイミングで売り出すのは大きなマイナスです。日当たりも確認できませんし、汚れた商品を展示することになるからです。

 

  • 一般媒介か専任媒介か?

売却の依頼をどのようにするかも大事です。つまり、専任媒介にするか、一般媒介にするかという問題です。

 

専任媒介(専属を含む)46%、一般媒介35%、不明19%というデータがあります。

専任媒介が良いだろうと考える人が多いのか、仲介業者の誘導(ススメ)がこのような結果をもたらしているのかは不明ですが、筆者のお勧めは「専任媒介」です。

 

たくさんの仲介業者に依頼したほうが早く売れるとか、高く売れるといった根拠はありません。大手業者がベターとも言えません。

探している側から見れば、SUUMOなどのポータルサイトから探し始める人が多いので、そこにさえ載せれば十分です。同じ物件がサイト上にずらりと並ぶ姿は、むしろマイナスとさえ感じるからです。

 

専任媒介を依頼した仲介会社以外も、同物件を取り扱うことは可能なので、1社だけへの依頼が不利ということもないのです

 

  • 業者選びはどうする?

専任媒介か一般媒介かという問題の次に、どこに依頼するかが問題です。悩ましい問題とも言えます。

なぜなら、大手仲介業者でも、力足らずの足らずの担当者に当たってしまう確率は低くないからです。無論、同じ店舗の中、もしくは別店舗の営業マンでも担当できるのですが、優先度は違うはずです。

この答えはありません。ほとんど運不運の問題と考えるほかないのです。

 

知人や友人の紹介も当てにはなりません。感じが良かった、丁寧だった、親切だった、専門知識が豊富だったなどの感想を抱いたとしても、それが能力の高さを示すことにはならないからです。

 

信頼できて、かつ腕利きの担当者は、筆者でも紹介できる人物は限られます。

 

  • 空室にしてから売り出すほうが良いのか?

売り出しのタイミングも大事です。居住したままで売り出すことは無論できるのですが、居住中の物件は、汚いとか、物入れの中を開けてみるのは憚れることなどから、売りにくいという声も少なくありません。

 

極端なケースは、売れない状態が続いて、最後は2割引き、3割引で買い取り業者に売り渡すはめになったりもします。

 

無論、転居先が決まっていないまま売り出す「売り先行」の希望者もありますし、転居先が決まっていても、残金の支払いに充てる必要があることから、売却を先行させる売り手も少なくないものです。

しかし、可能なら空室にしてから売り出すほうが良いと言えます。買い手の見学がスムーズに進むこと、隅々まで見学すること、ゆっくり見て回ることができるからです。

 

家具があったほうが、置き方の参考になる」、「広さが実感できる」などの利点はあるのですが、隅々まで見て回ることができないという弱点を超えるまでにはならないのです。

とはいえ、空室にしてから売り出すことができない場合もあります。そこで・・・

 

  • 居住中に売り出すときの対策

居住したままで見学者を集めたいときは、室内の家財をできるだけ処分してスッキリした状態にしてからのほうがよいでしょう。

いわゆる「断捨離(ダンシャリ」をして見学者を迎えるのです。「どうぞ中を開けてご覧になって」と誘うくらいがよいのです。

 

捨てる物と残す物を仕分けること、これが断捨離の最初の一歩です。やり方はこうです。

1) 基準を決めて家財を仕分けする

まず作業を始める前に、「必要」「不要」「保留」の3つの箱を用意しましょう。そして、1年以上見なかった・使わなかった書類は捨てる、3年着なかった服は捨てる、などと自分なりの基準を決め、それぞれの箱に仕分けしましょう。

 

2) 捨てるものを決める

仕分けを終えたら、「不要」の箱に入っている物は思い切って処分しましょう。

 

3)最後にもう一度見直す

※捨てたくないもので、半年以上は使わないと思われるものは、レンタル倉庫などに預けるといいですね。

 

 

補足:レインズ未登録物件について

レインズ(REINS)とは、不動産流通機構のことで、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピューターネットワークシステムです。

「Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)」の英語の頭文字を並べて名付けられ、組織の通称にもなっています。

 

レインズは設立以来、一貫して利用の拡大が続いており、日常生活で水道、電気、ガスが欠かせないように、不動産取引を行なううえで、なくてはならないインフラ(基盤)となっています。

 

売主が不動産業者の場合は、レインズに掲載しなくてもいいことになっています。

また、レインズに登録すると、「同業者が買い手があるので扱わせてほしいと言ってくるので、登録しないのだ」と語る業者も少なくないようです。

 

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今日はここまでです。

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