ワンルームマンション投資は危険が一杯

ブログテーマ：元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月５と１０の日に投稿しています。

最近やたらと目立つ「サラリーマンのためのマンション投資セミナー」です。主に中古マンションの仲介業者や賃貸管理業者が多いようですが、住宅新聞社や新築分譲業者によるものも稀に見られます。

低金利が長年続き、預金や国債購入などではさっぱり財産が増えないと嘆いている人が多いという状況はだいぶ前から続いていますから、ワンルームマンション投資の流行とは結びつきません。
個人投資家の中には、30代のサラリーマンも増えていると言いますから、伸びない所得、年金に対する不安が背景にあって、定年後の年金代わりに検討する人が増えて来たと考える方が自然かもしれません。

ともあれ、このブログの読者の中にも「ワンルームマンション」を投資目的で勧められたという人が少なくないようですので、今日は「マンション投資の危険」について、入口のところを述べようと思います。

●新築ワンルームは供給が減少
新築ワンルームの供給は5年連続で前年を割り込む見通しになっています。原因は、開発規制の強化とワンルーム業者の淘汰にあると考えられます。
2008年以降、リーマンショックをきっかけに起こった世界金融危機の影響で、多数の専門業者が資金繰りに窮し、経営破綻に追い込まれました。
今後しばらくは、残った一部の専門業者が中心となって供給を続けて行くものと考えられますが、大きな伸びはないと見るべきでしょう。

●中古ワンルームの取引拡大に注目
代わって増えているのが、中古ワンルームの市場です。
東京カンテイ社のデータで首都圏の年間流通件数の推移を見ると、1992年～2002年は年間6,000戸台から9,000戸台で推移していましたが、2003年は10,204戸、2004年12,350戸、2005年16,476戸、2006年22,252戸、2007年32,751戸、2008年34,563戸、2009年28,210戸、2010年42,920戸、2011年45,983戸（9月までの集計）と増加基調で、2010年と2011年は急増しているのです。
どうしてこんなに売却希望者が増加しているのかは不明です。

ともあれ、価格は最近５年間だけを見ると2006年949万円、07年995万円、08年1,105万円、09年1,095万円、10年1,042万円と上昇傾向をはっきり示しています。需要の盛り上がりを裏付ける結果かもしれません。

●台頭する仲介業者・管理業者
新築ワンルームが減っている分を補っているのが中古ワンルームですが、その分野は仲介業者であり、賃貸管理を請け負う管理会社が担っています。冒頭で述べた「サラリーマンのためのマンション投資セミナー」も、需要に応える形で彼らが中心に何度も挙行しているのです。中古マンション購買の見込み客獲得という狙いがあるのは言うまでもありません。

●ワンルーム投資の落とし穴
マンション投資は、老後の安定収入源となります。現役でいる間は、本業の所得があればいいので、僅かな頭金でローンを組み家賃をその返済に充てます。定年後はローンも完済し、そっくり家賃が手元に残ります。それはそのまま生活費の足しになります。つまり、知らず知らずに資産形成が図れるのです。言い換えれば、賃貸することで赤の他人が自分のために貯金をしてくれているようなものです。

このように聞くとなかなか魅力的な話ですが、うまい話の裏には必ず落とし穴があるもので、計画通りには行かないこともあるのです。
家賃がずっと安定的に入るのか？１回でも遅れたら？賃借人が１か月でも途切れたら？建物の寿命は何年？老朽化したときは、どう処置するの？老後、厄介なお荷物を抱えこむことになるのでは？金利が上がったらどうなるの？新築ならかなり先まで大丈夫な気もするが、古い物件の場合は、定年を迎える頃には朽ち果てているのでは？そんなことはないにしても、スラム化して借り手がいないなんてことはないのか？――疑問は次々に湧いてきます。

●詳細は拙著「ワンルーム投資は危険が一杯」で！
上記のような疑問にお答えするのが、拙著「ワンルーム投資は危険が一杯」～老後の備えが裏目に出るかもしれない～」です。ご興味のある方は、下記のWEBサイトをご高覧下さい。無料の資料も用意しています。

・・・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は三井健太のマンション相談室（http://mituikenta.web.fc2.com）までお気軽にどうぞ。「無料相談」と「無料マンション評価サービス」等があります

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