35年・長期ローンを組む買い手心理

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

何千万円もの借金を35年かけて返して行くなんて、よく考えてみると大変なことです。

しかし、35年の間に何が起こるか分からない。本当に返して行ける?このような自問自答すらしないで住宅ローンを組む人も少なくありません。

病気したり、失業したり、あるいは転職を余儀なくされ、所得が半分になったら? 

将来不安は誰にでもあるはずですが、多くの住宅ローン利用者は不安を?(おくび)にも出さずに金融機関から多額の資金を調達します。

金利が史上最低水準を更新した昨今、中堅サラリーマンが5000万円もの融資を受けるのは普通のことになりました。

つまり、周りのみんながやっていることなのですね。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」という交通標語ではありませんが、多額の長期ローンは、別に特別なことではないでしょ?と反論されてしまいそうです。

●考えてみても答えはない

融資する立場から見ると、勤続3年以上あれば「安定収入のある人」になり、所得に応じて融資額は変わるものの、わりあい簡単に「貸してあげましょう」となっています。

この人に貸しても大丈夫だろうか。35年間、毎月きちんと返済してくれるだろうか。そんなことを心配しながらも融資を実行します。住宅ローンは金融機関の有料商品に育ちました。

ここでちょっと脱線します。

銀行は保証会社と提携していて、万一のことがあっても保証会社に一括返済を求めることができるので、損はしない仕組みになっています。

その代わり、そのような事態(一括弁済)になったら、債権者は銀行から保証会社に地位が移転するのです。従って、住宅ローンの融資決定の実権は保証会社にあります。

融資を実行する銀行は、保証会社の保証受託のOKが出ればいいわけです。

貸す方も借りる方も、連帯保証人(保証会社のこと)があるとはいえ、35年もの長い貸し借りの契約によく合意するものです。

しかし、いくら考えても未来を知るのは神のみです。結局は、「まあ、何とかなるさ」と楽観的な予測に基づき、また性善説ではないですが、人間は元々誠実なものであるという根源的な要素が前提になっているのでしょう。

●多額の借金も何のその

楽観的な話に変えましょう。

景気が回復基調で、あなたの勤務先の業績も順調に推移していることでしょう。まだ牛歩かもしれませんが、今後はスピードを上げて着実に景気回復を実感することができるかもしれませんね。

賃上げが行なわれ、ボーナスも増えそうです。数年先には職位の上昇と昇給が待っています。

年功序列の労働慣行が崩れたとはいえ、年齢を重ねることはキャリアアップとも関連しているわけですから、実質的には年功序列が現存するとも言えます。

所得が増えれば生活費に余剰が生まれ、繰り上げ返済の原資となります。

35年のローンを15~20年で返済してしまうことができるとしたら、所得増に伴って貯蓄が増えるからです。

国全体で見ると、平均賃金はひところよりずいぶん減ってしまったようですが、個々人の推移を見れば、上記のような右肩上がりの人があっても不思議でも何でもないのです。

●それでも万が一のことが起きたら

人生は、「まさかこんなことになるとは思わなかった」などという想定外の失敗や事件、事故などに遭遇するものです。

それでも借金を一所懸命に返済して、35年もかけずに繰り上げて返済してしまう人が90%くらいいると聞いたことがあります。20~25年で完済してしまう人がが多いのだそうです。

反対に、20年もしないうちに不遇・不運に遭遇する人もあります。もし、貴方がそのような事態に遭遇してしまったらどうなるのでしょう?

自己責任とは言えない理由・原因で返済が困難になったときは、銀行と交渉して返済を待ってもらうことが可能です。 

景気が悪くなって人員整理の対象になったとか、子会社に転籍を命じられ給与が30%減となったなどの場合、返済期間を延長したり、3年間は金利だけの返済にしてもらったりと、方法は見つかるものです。

このような交渉が成功した場合は、不良債務者のリスト(ブラックリスト)には乗らないので信用を失わずにすみます。

最悪の場合は、自宅を売却して清算する道もあります。ただし、競売は避けなければなりません。新たな借り入れは不可能になり、再びマイホームを持つことが叶わなくなるからです。

売却はあくまで自分の任意で行い、銀行との清算も綺麗に終わらせることが大事です。綺麗にとは、残債の全額を普通に一括弁済するという意味です。

そのためには、残債以上の価格で売却するか、それができないときは、手元の預貯金から差額を補うことが必須となります。

手元資金に手をつけたくないという場合は、残債以上で売らなければなりませんが、そのためには、 ①値上がりしそうなマンションを取得する、 ②できるだけ頭金を多く入れて(ローンを少なく)購入する、 ③借りたら頑張って繰り上げ返済し、残債を減らしておくことに尽きます。

筆者が「(無料)マンション評価サービス」で注力しているのは「資産価値」です。上記①の値上がりしそうな物件かどうかを判定することにあるとも言えます。 万一のときの予防策を計画することに貢献できるからです。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * *

可能ならオール現金で購入するのが安全ですが、空前絶後と言ってよいほどの低金利の今なら多額のローンを借りるのも悪くないわけです。といっても常に無理は禁物ですが。

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩みにお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報」や「マンションWEB講座」など、お役立ち情報も多数掲載されています。※未公開資料の最新版 NO.52(2014年12月28日アップ)は、「間取りに惚れるな」です。

大好評!! 「マンション価格の10年後を予測する」

将来の価格を当てるのは簡単なことではありませんが、三井健太のマンション相談室では、あなたの購入マンションの価値及び価格の妥当性を評価したうえで、将来価格をズバリ予測、根拠とともに精緻なレポートとして提供しています。

将来価格(リセールバリュー)を知っておきたい人はとても多く、そのニーズにお答えしようと始めた有料サービスですが、購入が得か損か、買い替えはうまく行くか、そんな疑問があれば一度お試し下さい。

無料の「物件評価サービス」のみのご依頼も従来通りに承っています。

お申込み・ご相談は上記URLからどうぞ。

★完成内覧会の立会サービスを「格安」で。ただいま予約受付中!!
詳細はホームページのトップにある「メニュー」内の「内覧会立会いサービス」をクリックするとご覧になれます。こちら???http://mituikenta.web.fc2.com