マンションのコートハンガーを考える

ブログテーマ:マンション購入に関する疑問や各種問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介/構成:①マンション選びの重大ポイント②不動産業者と営業マン③一戸建てかマンションか④郊外か都心か⑤持ち家か借家か⑥購入資金⑦その他の疑問・悩みなど・・・について毎月5と10の日に投稿しています。・・・・・・・・・・・
マンションの玄関は、大抵が狭くて収納スペースも少ない。冬の季節に一番困るのはコート類の始末である。帰宅したら、あなたはコートをどこにかけていますか?
玄関の壁付け、あるいは置き型のコートハンガーに掛けるという人、玄関にある申し訳程度に造られたワードローブに無理矢理押しこむ人、居間に直行し、ダイニングの椅子にだらりと掛けるという人、寝室に持ちこんでクローゼットにいちいち仕舞い込む人など、様々であろう。
玄関にコート掛けがなかったら、コ―トをそのへんにポンと置いてもだらしないとは言えないのではないか?コート掛けがないのだから。
マンションの収納に関する研究は随分進んだと、業界側は言うが、そもそも全体のスペースが足りない。玄関周りで進化したのは、靴を脱がずに入れるシューズ・イン・クローク(ルーム)程度である。ここには、靴以外にスキー板やゴルフバッグ、子供の三輪車などを入れることができる。だが、コート掛けはない。
通常型のシューズボックスの場合には、天井までの高さのあるタイプを用意している物件も見かける。このタイプでは、コート掛けを組み込んだ3連式などもある。だが、その幅は30cmほどしかない。家族全員のコートは、とても入りそうにない。入るとしても無理矢理押しこむことが必要になる。つい面倒なので、寝室まで行ってからベッドの上に脱ぎ捨てる人もあるらしい。

玄関に置き型のコート掛けを置くと、ただでさえ狭い玄関が一層狭くなる。最初からたっぷり入るコート収納が設けられていればよいが、収納を増やせば他のどこかを削る必要がある。大型のウォークインクローゼットを住戸の中心に構え、その中に納めるよう工夫されたと推測できる物件もあるが、さほど普及していない。
居住部分の面積を削らないでコート掛けを検討すると、玄関ホールに壁付けのハンガーを用意するのが一番効率的になるが、1年中、玄関に吊るしておくことはできない。結局、冬季以外はクローゼットに納めることになるから、クローゼットが大きくないといけない。しかし、寝室の収納を大きくすれば、寝室が狭くなる。寝室の広さが5.5帖よりは6.0帖と表示したい売主は、寝室のクローゼットは小さく造るのである。
では、買い手はどのように対処したらいいのだろう。玄関は、その住戸の顔でもあるから、ここを狭めてしまうのは感心しない。従って、冬は壁付けのハンガーで間に合わせ、春になったら寝室のクローゼットに仕舞う。問題は、そのクローゼットである。そこで提案する。
壁一面、天井まで奥行きの浅い(15~20㎝)壁面収納とするのである。扉は引き戸タイプとし、ベッドなどを側に置いても問題ないようにする。扉を開けるとネットタイプのハンガーが壁一面に現れる。洋服ハンガーに掛ければ、コートでもジャケットでも自由自在に吊るすことができる。天井付近の上げ下ろしは、道具を使う必要があるが、この薄型クローゼットは、部屋面積を0.3~0.5帖ほど狭くするだけで収納量はとても大きく、重宝である。
特注工事になるので、工事費は15~30万円かかるが、実際に使っている人は、皆とても満足だと言っている。是非おススメしたい。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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