小型マンションにも普及し始めた防災対策とLED照明

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

毎日どれかしらマンションやマンション広告を見ていると気付くことがありますが、最近も「防災対策」が比較的小規模なマンションにも導入されて来たなあと感じています。

●マンションの防災対策
マンションの防災対策とは、非常用の自家発電装置を備え、停電が起こってもエレベーターの運転に支障がないとか、防災用の備品を専用倉庫に備蓄する、断水が起こっても必要な生活用水を供給できる設備を用意する、各住戸には家具転倒防止金具を付けられる壁下地を予め設置するといったハード面と、いざというときの「防災マニュアルと、その活用訓練」のソフト面が代表的です。

また、太陽光発電装置でつくられた電気を蓄電池に蓄電し、災害時に最小限の電力を確保すると謳ったマンションも登場しています。
さらに、全契約者に非常用持ち出し袋(リュック)を、中身入りで購入者にプレゼントしている東京建物のようなディベロッパーも見られるようになりました。

●耐震性強化のマンションは中々増えない?
忘れてならないのは、巨大地震が来ても倒壊しない、または揺れが減衰する安全な構造の採用に対する期待ですが、残念ながら小型マンションにも目立って増えているとは言えないようです。
現在の建築基準法に規定されている耐震基準では、震度6強から7レベルの巨大地震に襲われても倒壊・破壊しないことになっていますから、特段の対策は不要とも言えます。但し、揺れは避けられないので、免震構造または制震構造によって揺れが少なくなる建物である方が良いのは当然です。

しかし、小型マンションでは、今のところ、ごく一部で例外的に採用例が見られる程度です。大型マンションでさえ、必ずしも急速に普及しているとは言い難く、少し期待を裏切られた感があります。

●小型マンションでは難しい防災対策も多い
これらのうち、小規模マンションにも採用例が最近目立つようになっているのは、「防災備蓄倉庫」を共用施設として設ける例です。
備蓄している内容は、充実した内容かと言うと、少し疑問符が付くのですが、それでも無いよりはマシでしょうか?

大型マンションの場合は、スケールメリットとして充実した内容で防災対策が施されるものの、小型マンションでは実現困難なことが多いのです。言うまでもないですが、コストが吸収しきれず、販売価格がアップしてしまうためです。

それでも、今後は試行錯誤を繰り返しながら、マンションの装備として「防災対策」が定番になって行くはずです。逆に言えば、防災対策が全く考慮されていない物件は品質として下のランクに類することになるのでしょう。

●LED照明は標準装備になりつつある
話は変わりますが、省エネムードの高まりを受けて家庭内の照明器具をLEDランプに転換する動きが活発です。個人宅に留まらず、自治体でも、庁舎の照明をすべてLEDと交換するというニュースさえ見られるようになっています。
このような潮流の中、新築マンションでは共用部分の照明と住戸内の一部照明をLED電球にするという事例が急速に増加しています。

ご存知の読者も多いかと思いますが、住戸内の照明は購入者が自分の好みのものを買ってセットすべきものとし、付属商品にはしないのが業界の常識です。但し、室内の玄関や廊下、水回り部分などに設けられたダウンライトは装備するのが通例です。
このライトは、白熱電球または電球型の蛍光灯になっています(最近は、殆んど後者)が、これをLEDランプとしたマンションが普通になって来たのです。
広告で強調しているくらいですから、そうでない物件も少なくないのですが、やがては例外なく標準装備となり、特に強調するようなことでもなくなるはずです。

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