マンションの袖付き玄関ドア―その凄い価値

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

普通のマンションでは、角部屋でない限り、玄関を開けないと風が通らないことはお分かり頂けることと思います。もし玄関付近に通風専用の小窓があったら、玄関ドアをストッパーで半開きにするといった、ぶざまなことをしなくてすみますし、エアコンのお世話になる度合いも減ります。健康にも良い影響を与えるはずです。
エアコン生活に慣れてしまった私たちですが、節電意識の高まりもあり、できるだけエアコンのお世話にならずに暮らしたいと考える人も増えているに違いありません。
マンションメーカーも、そのことを意識してか、風の抜けやすい工夫を施す例が散見されるようになりました。風の通り道をふさぐリビングドアのストッパーは無論のこと、個室のドアを半開きに固定するため「引き戸」にする例も増えています。

しかし、前にも書きましたが、バルコニー側の窓から個室を抜けて風が通る形にするには、北側個室の窓を開けておくことが必須です。しかし、プライバシーの問題からできない家庭もあり、設計(対策)としては不十分です。

バルコニー側の窓を開け、リビングドアを開け、最後に玄関付近に通風用の小窓があったら風通しの良い家になります。ところが、小窓を設けることは実は簡単そうで大変困難なテーマなのです。建築法規に触れる場合もあり、かつ玄関の幅が広く取れないという建物全体のレイアウトが障害になるケースもあるからです。

最近のことですが、通風に関心を持ちながら間取りプランを覗いているせいか、玄関ドアそのものに小窓のついたタイプを採用した物件に気付きました。
そのドアは袖付きになっていて、袖がつく分、玄関ドア全体の印象も、デザイン性も良くなっていると感じました(大きくて立派に見える)。そのドアは特殊な構造になっていて、外側は下の方に、室内側は上部に換気口があります。

そもそも袖付きドアの製品自体が少ないのですが、まして換気機能付きのドアとなると皆無といってもよいほどです。ドアメーカーのホームページを探してみても発見は困難です。
ともあれ、「ウェリス石神井公園(2012年4月完成予定)」というマンションで、袖付きドアが見られます。ご興味のある方は、物件検索ページ(ここclick)から資料を請求してご覧になると良いでしょう。

高層階で、玄関側が開放廊下になっているマンションならば、風の抜ける工夫によっては、盛夏以外、クーラーは要らないはずです。今後、この種のドアを採用するマンションが増えて来るかは分かりませんが、昨今「通風」に関心を向けるマンションメーカーが着実に増えていることだけは確かです。

エコなマンション、健康生活に役立つマンションが増えることを期待したいものです。

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