管理が良いマンションとは、どんな状態のこと?

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

「マンションは管理を買え」という話をお聞きになったことがあると思います。マンションは管理が大事、管理が良いマンションは価値を長く維持する、管理が良いマンションは転売のときに有利になる。概ねこんなふうに理解している人が多いことでしょう。

全くその通りで、どこにも間違いはないのですが、しかし、「管理が良いマンションとはどのようなマンションか」と問うと明快に答えられる人は少ないようです。

●管理が良いマンションとは?
管理が良いとは、簡単に言えば「きれいな状態」を指します。きれいなマンション、イコール管理の良いマンションということです。

清掃が行き届いていてチリひとつ落ちていないこと、メールボックスから郵便物やチラシなどがはみ出していないこと、メールボックスが破損していないこと、自転車置き場が乱雑でないこと、エレベーターに落書きがないこと、花壇が崩れたりしていないこと、植栽の手入れが良く、いつも綺麗な花を咲かせている――このようなことを「きれいなマンション」と言うのでしょう。

古いマンションには、半分壊れかかったメールボックスがあります。これを交換して新品のメールボックスにしたばかりというマンションを見かけたことがあります。車がバックしてぶつけ破損したという花壇を、高さ30センチから70センチに造り替えたという例もありました。

また、これは築後30年くらい経たマンションだったと思いますが、各戸の玄関ドアを最新のものに交換した例を見とことがあります。同時に壁の吹き付け塗装を施したので、共用廊下を歩くと新築マンションと変わらない印象だったことを思い出します。

綺麗なマンションは、売却のときに買い手(見学者)に良い印象を与えます。それが価格の維持に役立つはずです。

●まだ何も始まっていない新築マンションの管理を予想する
マンションは管理を買えと言われても、新築の場合は管理状態がまだ見えないのではと、首をひねる向きもあると聞きます。
購入者は、見えない管理について不安を持ちながらも管理会社の経験などを参考に良い管理を「期待」するのでしょうか?

管理とは、共有財産である共用部分・共用施設を維持管理するということです。管理は本来、オーナー全員で構成される管理組合が行うものです。つまり、みんなの財産だからみんなで管理しましょうということです。それこそが「自主管理」という形態ですが、殆んどのマンションは管理会社に料金を払って全部を委託する(一部委託する例も僅かに存在する)形態を採っています。

管理会社は、全国で数千社あると言われます。マンション専門、ビル管理専門、両方請け負う会社、また賃貸マンション・アパートの清掃請負が専門の会社などに分かれますが、分譲マンションの場合、管理を委託する先は、大半が分譲会社が抱える子会社です。
野村不動産は野村リビングサポートに、三井不動産レジデンシャルは三井不動産住宅サービスに、大京は大京アステージに、三菱地所レジデンスは三菱コミュニティに、というように。

分譲戸数の多いデベロッパ―傘下の管理会社は、当然ながら管理受託戸数も多くなります。

マンション管理という仕事は手間もかかって何かと大変です。管理人を派遣して掃除だけしていればいいなどと安易なイメージを持っている人もあるようですが、とんでもない誤解だと言います。

一口に維持管理と言っても、そのために実施する仕事は多岐にわたります。詳細は割愛しますが、やはり経験の長い実績ある管理会社に委託すれば、まずは安心と考えてよいでしょう。ビッグネームの管理会社に委託すれば本当に大丈夫なのでしょうか?

管理費も高かったり安かったりします。新築マンションの場合、管理会社はあてがい扶ちですから、売主から提示される条件を鵜呑みにするほかありません。
問題は、なぜ高いのか、管理人の勤務形態はどうなっているかなどにあります。是非とも、ここに関心をもって検討することを勧めたいと思います。

24時間を有人管理するというマンションに対して、管理人は置かず管理会社社員の巡回方式ですますマンションまで、その形態は幅広くあります。管理人とは別に、コンシェルジュを置いて様々な入居者サービスを提供するマンションも増えています。

マンションの維持管理とは、既に述べたように「綺麗に保つこと」です。清掃員を派遣すれば済むというものではありません。大事なことは「目配り」です。館内を回りながら、管理組合のルールを遵守するよう働きかけることも大事な仕事ですし、清掃員が来ない費は仕事の一部を代わって行います。こまめにゴミを拾う、落ち葉を片づけるといった仕事です。
不届きな入居者も中にはいますから、睨みをきかすというのも大事です。

これらの「目配り」は、とても大事な仕事です。マンション内に長い時間居れば、気付きにくい細かな補修箇所を発見することもできます。

巡回管理では「目配り」に限界があります。一定時間内では、消えている電灯の取り換えや自転車置き場、ゴミ置き場の点検くらいしかできません。これでは、長い間に荒れた建物になってしまいます。つまり、老朽化が早まる可能性が高いのです。

大手デベロッパ―の中には、小規模でも巡回管理とせず、週5日以上の常勤とする例を見ます。当然ながら管理費は高くなってしまいます。それでも、巡回管理方式を避けたいのです。

●管理費は長い目で見ると高い方が良いこともある
巡回管理にした場合と、常勤とした場合で管理費が仮に10,000円の差ができるとしたら、年間に12万円、10年住んで120万円の差になりますが、この差は10年後に売却する際に取り戻せる可能性があるとしたら、余分な出費とは言えません。

300戸を超えるメガマンションの場合、管理費が中規模マンションに比べて5割くらい高い実態がありますが、それが不人気の原因になったという分析は聞いたことがありません。

管理費は高いことが問題なのではなく、管理の内容の方にあります。管理会社に、どのような管理をしてもらうのか(受託するのか)を点検することが大事です。管理仕様書に詳しく書いてありますから、それを見せてもらいましょう。見ても分からないというなら、せめて管理人が週に何日、1日に何時間勤務するのかを確認しましょう。

マンション管理の良し悪しは、管理人を置くか置かないかで判別できるほど単純なものではありませんが、上記のことは覚えておいて損はありません。

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