値引き交渉を頑張ろう

ブログテーマ:業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

「三日見ぬ間の桜かな」などと言いますが、時の経つのは本当に早いものです。今年も企業は決算を迎える時期が目前に迫って来ました。子供たちは、進学や進級の時が近づいて来ました。

新築マンションは、新年度を迎える前に完成させようとする物件が多く、この1~3月は竣工ラッシュとなります。

この時期に販売する物件は多くが在庫品で、いわば在庫一掃セールの時期になっています。勿論、そうでない物件もたくさんありますが、売主にとっては決算の売上数字を積み上げたい時期です。
今マンション探しに熱中している家庭は、この機に福を勝ち取りたいものです。

そこで、今日は決算前の値引き交渉について述べようと思います。

●狙い目は「竣工後半年以上」経過の物件

飛びつくほどでなくとも、ある程度は気に入って買っても良いと感じる物件があったら、決め手は価格になるはずです。最後は、「安かったから」でもいいケースがあるのです。

ところで、決め手になるほどの値引き額とは、どのくらいでしょうか?これは個人差がありますし、物件にもよるわけですが、大きければ大きいほどよいことは確かです。

交渉の結果、大きな果実が得られる可能性が高いのは、建物が完成してからの時間が長いものです。その時間とは概ね半年以上です。長ければ長いほど値引き幅は大きくなると考えてよいのです。

それ以外はダメかというと、そんなことはありません。竣工まで1年以上の時間がある物件も含めて、すべての物件が値引きの可能性はあるのです。ただし、値引き幅が全く異なるということです。

●モデルルーム価格という表示に注目

建物が竣工して売れ残りがあるケースは、例外なくマンション本体にモデルルームを設けて販売活動を行います。それまで、貸しビルの中や借地して建てたプレハブ小屋など、外部にあった「棟外モデルルーム」から「建物内モデルルーム」へ移るのです。

モデルルームは、ショールーム兼商品です。たくさんの人の出入りがあり、ドアというドアを開けたり閉めたりします。多くの人々が素手で触るのです。ガラス越しに覗くわけではありません。
このような、いわば手垢のついた商品ですから安くなって当然です。マンション広告を見ると、「モデルルーム価格」と書いてある物件があります。これが安値にした住戸で、2室程度をセールに出しているのです。ただ、元の価格(定価)が広告では不明です。

これは直接現地に行って尋ねるしかありません。ともあれ、その値下げ額は何百万円単位ですから、検討の余地はあるはずです。少なくとも200万円、大きいものでは500万円くらいの値下げになっているものです。

●値引き額を明示している物件

値下げ額が分かる広告も見かけます。「4500万円を4000万円に」や「6800万円を6000万円に」といった類です。

これはモデルルームの分譲とは限っていないものが含まれます。仮に、特定住戸のみを値下げすると表示してあっても、実態は在庫をすべて値下げ処分するという例なのです。

先に述べた「モデルルーム分譲」も、実は在庫全部の値下げ処分の含みがあります。しかし、売主にとっては、そのように表示することのデメリットがあるため、建前として「手垢のついたモデルルームだから」ということにしているに過ぎないのです。

どのようなデメリットでしょうか?
まず一番は、定価で購入した既存の契約者からクレームが来ることが挙げられます。定価購入者にしてみれば「高く買って損をした」という気分になるからです。「不公平だ」とクレームをつけて来る契約者が現れることを恐れているのです。

もうひとつのデメリットは、全部を値下げするかのような表現は「売れていないので仕方なく」と語るようなもので、新しい顧客に弱みを見せるだけでなく、売れないものは悪いものという印象を与えてしまうことです。それは販売促進のスピードを一段と低下せるはずで、それを売主は懸念するのです。

では、値引き額を明示してしまった物件は何なのでしょうか?
それは、開き直りとも言えますし、値下げ金額の大きさがインパクトあるレベルであれば集客効果は高いと考えた結果とも言えるのです。

このようなケースは、既存の契約者からのクレームはないのでしょうか?
このようなケースは大抵竣工1~2年を経過し、「新古品」と見なされ、クレームは少ないだけでなく、既存契約者(入居済)は、早く完売してくれと願うもののようです。いつまでも売れない「ひどいマンションを買ってしまった」と思いたくない、思われたくないという購入者心理です。

●値引き額の提示があったらチャンス

「決算前ですので、〇〇万円ほど勉強させていただきますから、この機にご決断ください」などと誘ってくる営業マンがあります。これは、決裁権のない社員の言葉ですから、「〇〇万円まではいいよ」と会社から値引きの枠を予め貰っていることを意味します。

このようなケースは、「〇〇万円ではねえ」などと気のない素振りを見せるといいでしょう。必ず「いくらなら買ってくれますか」の反応があります。このパターンは買い手が主導権を握ることを意味します。

このような下手な営業マンだったらチャンスは大いにありです。ネゴシエーションは駆け引きです。粘って大きな金額を勝ち取りたいものです。

●損得は値引きの額で決まるものでもない

 たとえ100万円でも得した気分になることがあれば、500万円の値引きでも得に感じないことがあるはずです。

元々が高値であれば、少しくらい値引きしてもらっても安いとは感じないはずです。

反対に、元々が大変優れたマンションで、魅力を感じていたものの、高いことだけがネックで逡巡していた人にとっては、100万円でも背中を押されたように感じるということがあるのです。

大事なことは、値段に見合った価値あるマンションかどうかです。ただ、その見極めは中々難しいところがあります。

●中古は強気な売主が増えているらしい

ところで、業界新聞などによると、中古マンションの売れ行きも新築同様に良いらしく、価格の上昇も顕著になって来ました。それが影響してか、安値の売り出しを避けて売り惜しみする所有者も増えているのだそうです。

それが本当だとすると、買い手にとっては気がかりです。先ず、品数が少なくなることに繋がります。もうひとつは、ネゴシエーションの果実が得られにくいことになるかもしれないという点です。

ここしばらくは情勢判断に迷うことになるかもしれません。

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