管理形態の「日勤」「通勤」など用語の曖昧さに注意! 2015年6月10日partⅠ

中古マンションの個別物件サイトを覗くと、分かりにくい表示に気付きます。管理項目での、「日勤」と「通勤」です。

日勤とは、日中勤務のことですが、勤務時間が全く不明です。午前中だけの勤務でも、8:00~4:00勤務でも日勤です。

一方、「通勤」は、「住み込み」の対極にある言葉です。現状、ほとんどが「通勤」のはずです。

買い手が知るべき情報は、通勤だろうが住み込みだろうが、管理人としての勤務時間が週に何日で1日何時間かです。

中古マンションの売り出し情報はあまり整備されていないものが多く、「管理」という重要な項目においてさえ不確かな情報がまかり通っています。SUUMOやHOMESといったポータルサイトでしっかり確認をしてもらいたいと思うところです。

とまれ、「管理形態」に関する用語は、「自主管理」、「委託管理」から始まって、「常駐」や「日勤」、「24時間有人管理」、「24時間機械管理」、「通勤」、「住み込み」、「巡回」といったものがあります。

「マンションは管理を買え」や「管理を見て買え」などと、管理の重要性を言い表す格言があります。その割には、管理形態に関する曖昧な表示が野放し状態です。

理想は「24時間有人管理」、次が「8時間以上の日勤管理+24時間機械管理」で、歓迎できないのが「巡回管理」ですが、中古物件の表示には、「日勤」としながら、よく調べてみると、管理人は滞在しておらず、本当は「巡回管理」だったという例が少なくありません。

検討者は、管理人室を覗いたが誰もいないのでおかしいと思い、管理会社に確認したところ、清掃人が週3日通勤しているという回答だったことがあります。

マンション管理は、掃除が全てではないのです。管理人は、建物(共用部)の目視によるチェック、訪問者の出入りチェック、入居者のモラル(管理規約の順守の)チェックなど、ハードとソフト両面の番人という重要な役割を管理組合(所有者)から委託されているのです。

管理の良いマンションは、寿命が延びるだけでなく、売却時の価格に良い影響を与えるものです。買い手としては、単に管理費の安い・高いだけではなく、管理形態、なかんずく管理人の滞在時間にも注意を払い、正しい情報を把握するようにしたいものです。

また、管理形態に関する表示に関して、所轄官庁の指導・通達、もしくは業界の自主規準制定を望みたいところです。

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