郊外マンションが増える。本当か?

情報によれば今後は郊外マンションが増える見込みとのこと。予告広告に目を通すと、確かに目白押しという感じがします。

しかし、実際に発売され、その集計データを見るまでは確信を持てません。というのも、集客数が予想を下回って発売を先送りする例が最近は多いからです。

とまれ、着工済み物件なら遅れることはあっても、いずれは販売を開始するに違いなく、動向を注視したい郊外物件もいくつかあります。

●郊外マンションの販売戸数は長期停滞中
郊外のマンション販売は、最近10年ほどは、ずっと低迷しています。

ちなみに、東京市部と横浜・川崎を除く神奈川県の数字を追ってみると、最近5年、次のようになっています。括弧内の数字は首都圏全体の戸数に占めるシェアです。

首都圏全体でも供給が大きく減少したので、シェアが低下したわけではないのですが、10年前(2006年)の数字と比較しながらご覧ください。

【東京市部】2006年:8321戸(9.7%)/2011年:4754戸(10.7%)/2012年:5493戸(12.0%)/2013年:5484戸(9.7%)/2014年:4448戸(9.9%)/2015年:4688戸(11.6%)・・・10年前の60%弱。

【横浜・川崎を除く神奈川県】2006年:4,573戸(5.4%)/2011年:2974戸(6.7%)/2012年:2726戸(6.0%)/2013年:2418戸(4.3%)/2014年:2620戸(5.8%)/2015年:1332戸(3.3%)・・・10年前の50%強。

【首都圏全体】2006年:85,429戸/2011年:44,499戸/2012年:45,602戸/2013年:56,478戸/2014年:44,913戸/2015年:40,449戸・・・首都圏全体も10年前のおよそ半分に減少しています。

注:首都圏全体の戸数は不動産研究所調査による。他は、マーキュリー社。集計の方法に若干の差があるため、概算数字とご承知いただきます。

●郊外も価格は上昇中

大きな区分ではあるのですが、23区と東京市部、神奈川県、埼玉県、千葉県で価格上昇率をチェックしてみます。(データ出典:不動産経済研究所)

値上り前の2012年と2015年の価格(坪単価)を比較してみましょう。

23区   @263万円→@326万円 値上がり率:24%
東京市部 @191万円→@205万円 値上がり率:7%
神奈川県 @190万円→@228万円 値上がり率:20%
埼玉県  @166万円→@190万円 値上がり率:14%
千葉県  @152万円→@170万円 値上がり率:12%

<首都圏全体@213万円→@257万円 値上がり率:20%>

このデータでもお分かりいただけるように、東京市部は1ケタ台ですが、全域で値上がりしています。

前回の記事で「高止まりか?」と書きましたが、都区部より安い郊外のマンションが相対的に増えれば首都圏全体も下がるのは間違いないところです。

しかし、地域内の比較では以前より高くなるに違いないと考えています。

都心寄りの物件に比べれば安いので、購入を決める人も多いことでしょう。それを間違いとは思いません。

ただ、物件固有の価値をよく吟味すること、言い換えれば、郊外なりに価値ある物件を選択することが重要です。

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