億ションなのに「間取りを見たら5000万円のマンションと同じ」に落胆の声

億ションを買える自分を密かに誇らしく思うことはないでしょうか?夫婦で共に頑張って来たおかげで今の地位にあるはずだからです。

家の構えや広さ、場所は所有者の成功の証です。ステイタスシンボルのはずです。プレステージとなる家でなければなりません。声に出すか出さないかは別として、億ションを購入する人の心中は概ね同じようなものではないかと思います。

サラリーマンでも、いいえサラリーマンだからこそと言うべきかもしれませんが、組織の中で揉まれながら勝ち取った地位、その結果として得た高給と蓄積された貯蓄は、サラリーマン経験のある筆者にも価値あるものと考えます。

マンション価格が最近数年の間に急上昇したために、結果的に「なってしまった億ション」を生み出している側面はあるものの、そんなことには気づかない購入者が億ションの持つイメージと実際のマンションのギャップに落胆するという嘆きを耳にします。

1億円を超える住戸が少なくとも全体の30%はあるような物件は、売主も買い手の心理をよく分かっていて、部分的ではあっても「高級感」を醸し出す設計を心がけます。

部分的と述べたのは、億円となる30%の住戸のみを「プレミアム住戸」として室内のスペックを特別なレベルに仕上げているものの、建物全体は億ション級ではないからです。

それでも高い満足度が得られれば良いわけです。

●お粗末設計の億ションも少なくない

ところが、当該物件を第三者の目で評価してほしいと言われると、購買意欲に水を差すようなこともお伝えしなければなりません。

その具体の検証の中ではっきりとした違和感を覚えるのが間取りです。

目を疑いたくなるものも見てしまいました。いわゆる「田の字型」だったからです。

●「普通レベルの間取り」が嫌だったらカスタムビルドしかない

どんな間取りであるにせよ、自分が気に入るならそれでよいわけですし、他人が口を挟むことではありません。

しかし、いつか自宅マンションを売るというとき、買い手の心理を考えてみましょう。「5000万円のマンションと同じでいいの?」と。

自分にとって、より満足度の高い間取りであり、将来我が家を買って下さる人もきっと気に入って下さる「素敵な間取り」を追究すべきではないでしょうか?

筆者は、特殊なものにしろと主張したいのではありません。あまり個性的過ぎると、同じ趣味や感性を持つ買い手に当たるまで売れないなどということになるからです。

決して広いとは言えない空間の、しかも外枠も、水回りの位置もおおよそ決まっているという条件の中で、どれほどのものができるでしょう。新築マンションなら、設計の変更を認めない場合も多いものです。オプション費用も請求されるかもしれません。

それでも「普通」から脱出することをお勧めします。

どうにも手の打ちようがない場合、工期の関係で設計変更はお受けできないとか、もう完成してしまったという場合は、引き渡しを受けてからのリフォーム工事とするほかありません。

その場合は、費用も嵩むことであり、一旦はあきらめ、数年してからリフォームに着手するという選択肢もあるでしょう。

マンションは注文建築の一戸建てと異なり、出来合いの服の中から自分の体にフィットするものを選ぶしかありません。しかし、洋服のように豊富なサイズが揃っていないのが現実です。

それでも我がままを通したいのです。なにせ億のお金を出すのですから。

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩み・疑問にお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報(※全74タイトル:最近の人気タイトル「NO.18新築マンションの値切り方」)や「マンションWEB講座(※最新版NO.94)」など、お役立ち情報も多数掲載されています。

★三井健太の「名作間取り選」~連日更新~はこちらhttps://mituimadori.blogspot.com