第625回 六本木ヒルズに住みたい人!!

今日の投稿はもう1本あります!!

 

報道によれば六本木ヒルズは今年15年周年になるそうです。早いものです。

六本木ヒルズは、開発に長い時間を要した大規模な都心再開発の草分けとして有名です。テレビ朝日の本社、ホテル、オフィスビル、タワーマンションが斜面に美しくレイアウトされています。スーパーマーケットも、書店も、ブランドショップも、映画館も、レストラン、カフェなどが揃っています。

 

六本木ヒルズにはイベント広場があり、トークセッション、演奏会、パフォーマンスなどを無料で楽しむことができます。

 

5分歩くと麻布十番があり、下町の雰囲気を味わうこともできますし、10分歩けば「東京ミッドタウン」があります。

 

筆者も勉強がてら何度か訪問しましたが、2棟のタワーマンションには、どんな人が住んでいるのかに興味を持ったからです。再開発前の地権者も住人の中にあるのは容易に想像できますが、外からやって来た住人はどんな人たちだろうか?

 

賃料が高いので、庶民は住めないのだろうということは分かるが、具体的にはどんな階層なのか、職業層や年齢層を知りたいと思ったからです。

 

犬を連れて散歩している奇麗な御婦人を見て、銀座のクラブのママさんかと思ったりしました。マンションのエントランスがよく見えるカフェに入り、出入りする人物を眺めてしましたが、風体だけでは分かるわけもありません。

 

人づてに耳に入って来る情報によれば、IT関連企業の経営者やレストラン経営者が目立っていると言います。しかし、正確なことは知る由もありません。

 

六本木ヒルズの話題を冒頭に持ち出したのは、再開発によって生まれ変わった街に建つマンションの価値についてお話ししたかったからです。

 

こんな魅力的な街のそばにマイホームがあったらいいね」と思う人が多いらしく、代官山や東池袋、大崎、武蔵小杉、調布など、例を挙げて行くとキリはありませんが、首都圏各地で「街の改造」が行われ魅力ある街になったところがあります。今も進行中の街が多数あります。

 

再開発は、人・物・金を集めるものです。大学を誘致したり、オフィスビル、劇場、住宅(マンション)、ショッピングモール、各種レストランなど複数の施設を組み合わせたりして、街の魅力を劇的に高めるものです。再開発は「賑わい」を生み出します。住宅だけ建てても昼間人口は増えませんが、複合開発にすることで、昼も人が集まります。

 

美味しい食事が楽しめる、地方の人気産品を扱う店、魅力にあふれた服やアクセサリー、インテリアグッズなどが買えるといったことから、何度も足を運ぶようになり、やがて近所に住みたいと思う。首都圏には、そんな街があります。

 

東京都内では少し郊外の、例えば用賀とか二子玉川にオフィスビルができたときはなぜだろうと思ったものです。というのも、その昔、東名高速の大井松田インターチェンジの近くに生命保険会社の事務センター(※※※)ができたとき、都心より投資額が少ないこと、従業員が通勤ラッシュから逃れられること、事務センターなら都心でなくても問題ないことを建設の理由に挙げていましたが、それとも違うなあと思ったからです。

 

※※※ 高度経済成長期に、東京の都市機能過密による公害や交通渋滞が発生したことから、第一生命は1967年に、神奈川県大井町の大井松田インターチェンジ予定地近くに「大井第一生命館」を完成させた。当時は東名高速道路の開通前で、日比谷本社からの移転にはトラック延べ約450台を要した。同社は1968年より2本社体制をとり、大井には事務部門とシステム部門が置かれた。約3,100人が就業していた。

 

若い頃、工場は郊外でもおかしくはないが、事務的なオフィスは東京都心にあるのが当たりまえと思っていたので、何故こんな田舎にオフィスを移転させるのかと不思議に思っていました。

当時はそれ以上の追及をしませんでしたし、それ以来このことは殆ど忘れかけていましたが、都内でも都心から少し離れた世田谷区の用賀に世田谷ビジネススクエア というオフィスと商業施設が東急不動産によって建てられたとき、軽い違和感を覚えたものです。

完成は1993年3月とあるので、構想はバブル期に練られたのでしょう。28階建てと5階建ての2棟でした。

 

埼玉県では大宮駅西口も大規模な再開発で、オフィスとホテル、マンションが続々と建てられ街並みはがらりと変わりました。

開発の核になったのが、通称「ソニックシティ」です。大宮駅西口徒歩3分の場所にあり、埼玉県、さいたま市、日本生命保険が所有しています。再開発事業の一環として大宮商工会館跡に、埼玉県・大宮市などにより1986年(昭和61年)に着工され、1988年(昭和63年)6月に完成しました。

ソニックシティビル(31階建て)と大ホール(4階建て)、パレスホテル(13階建て)の3つの部分に分かれています。

 

こうした高度成長期やバブル期に端を発した再開発と異なる印象を受けたのが、2015年に用賀の隣駅・二子玉川に「二子玉川ライズ・タワーオフィス」が誕生したときです。

 

東急電鉄がしかけたもので、かつては沿線に住宅・マンションを開発するという発想が長年続いていましたが、ここにオフィスを加えるという発想が新鮮でした。街づくりは劇的に変わったのです。

 

二子玉川ライズ・タワーオフィスには楽天が本社を移転させたことで話題にもなりました。

 

時代は移り、インターネットが波及。通販が抵抗なく利用されるようになると、オフィスが都心でなくてもいい、そんな情勢になりました。コールセンターなどは、多くが沖縄にあるとも聞きます。

 

さて、戦後の復興と経済発展の過程で東京一極集中が進み、爆発的に増えた人口のおかげで無計画に造られた街が首都圏各地に多数あります。乱開発と呼ばれたこともあります。住宅に関しては何しろ数が足りないからと「粗製乱造」されたのです。

 

そうして発展した街の中には老朽化が進み、建て替えの必要も高まってきました。木造住宅密集地(略称 木密地区)などは、防災の観点から問題視されています。 こうした事情から再開発が望まれる場所が多数あります。

 

計画的に街を作りたいと思っても、広大な空き地はもはや都区内には残っていないのです。大規模なマンション用地の提供者であった工場はどこかへ移転し、湾岸エリアに残る倉庫の跡地がマンションに建て替わるくらいです。

企業の研修所や社宅などが売りに出てマンション建設のタネ地になるとしても、その数は多くありません。

 

マンション業者は、歴史上最悪の用地難に見舞われていると思われます。そのためもあってか、再開発事業に積極的に取り組むデベロッパーも見られます。

 

再開発でも、ここまで見て来たようにオフィスやホテル、商業施設などの複合型が最近の傾向です。マンションだけでは街の魅力は高まらないからです。大規模マンションなら他の地域からたくさんの家族が移住して来ますが、その数はマンションの戸数×家族数が限度です。

 

同一地域内の住み替えも少なくないので、意外なほど人は増えないのです。定住者以外に人を集めることが必須です。そのためには、核となる大型店舗をはじめとして集客装置に知恵が必要です。

 

六本木ヒルズほどでなくとも、様々なアメニティが揃うことで人が集まり、リピーターになり、やがてそこに住みたい人が増えます。そうして街の人気が高くなってマンションの価値も上がります。

 

マンション選びを優先順に並べると、「街選び」→「マンション選び」→「住戸選び」としなければなりません。仕事の関係、予算、その他の事情から街選びは一定の制約を受けるものですが、可能であれば「住んで楽しい・飽きがこない街」、言い換えると「賑わいのある街」が良いと筆者は考えています。

 

人それぞれ好みもありますし、他人の筆者が「この街がいい」などと語ることはできませんが、マイホームは生活の基盤という一面の他に資産という側面もあるのは事実ですし、買ったマンションの資産価値に関心がないという人はいないはずですから、資産性の観点から所見を披露する意味はあると思います。

 

SUUMOが毎年調査し発表している「住みたい街ランキング」のTOP3は、2017年の場合で「吉祥寺・恵比寿・横浜」ですが、共通点は「賑わい」にあります。4番手以下でも、目黒、品川、池袋、武蔵小杉、渋谷、自由が丘、中目黒、二子玉川、新宿、大宮、表参道、中野といった賑やかな街がずらりと並びます。

 

郊外で100位以内にランクされる主な街を挙げると、柏、町田、調布、津田沼、浦和、大船、藤沢、たまプラーザ、辻堂、新浦安、本八幡、府中などですが、いずれも賑わいが感じられる街ばかりです。

 

駅力という概念がありますが、乗降客数の多さで比較することが多いようです。利便施設(スーパー・銀行・郵便局・行政施設等)が充実していることが要因ですが、買い物施設やホテル、美術館、劇場、飲食店等が多ければ、乗降客数は一段と増えるのでしょう。

 

結局、駅力とは「集客力の高い駅」かどうかという意味になるのかもしれません。

 

マンションの価値を左右するのは、最寄り駅に近いとか環境が素晴らしいということだけでなく、その駅の力が重要ということになるのです。

 

・・・・今日の投稿はもう1本(第624回)あります。