大型マンションの問題点

ブログテーマ:マンション購入に関する疑問や各種問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介/構成:①マンション選びの重大ポイント②不動産業者と営業マン③一戸建てかマンションか④郊外か都心か⑤持ち家か借家か⑥購入資金⑦その他の疑問・悩みなど・・・について毎月5と10の日に投稿しています。・・・・・・・・・
大型マンションとは何戸以上のマンションを指すのか、その明確な定義があるわけではない。100戸以上のマンションを大型と区分していたときもあったが、東京圏では2000年以降、300戸以上のマンションも珍しくないため、100戸台と言っても、大型と言えるかどうか微妙なところである。
ともあれ、大型マンションには、さまざまな共用施設があり、入居者の利便や生活の潤い、あるいは入居者同士のコミュニティ形成に役立っている。
広い敷地を活用し、地域の防災拠点の役割を担ったり、伝統的な祭事を敷地内で行ったりするなど、周辺住民と一緒に地域の活性化、安全性の向上に役立つマンションも見られるから、子育て世代、ファミリー層には適したマンションと言えるのかもしれない。
マンション入居者専用の施設を挙げると、敷地内プライベート公園、ライブラリー、ラウンジ、パーティルーム、ゲストルーム、キッズルーム、託児所、カラオケルームなども設けている例が少なくない。
こうした施設は、戸数あたりにすれば少ないコストですむ、大型開発ならではのスケールメリットと言える。付加価値である。
また、サービス面では、コンシェルジェ(バトラー=執事という名称の男性を置くマンションもある)を置いたり、24時間有人管理にしたり、誠に結構である。これらも、一戸当たりの経費にすれば僅かで済む。
しかし、問題がないわけではない。販売上は、いろいろな付加価値があって買い手の関心を引くし、それでいて毎月の維持費(管理費)もさほど増えないと、まことに結構なのだが、実際に入居が始まると、こんな施設は要らないという声も少なくはなく、その維持に経費がかかることについて異を唱える入居者もあるためだ。
入居後しばらくは、もの珍しさが手伝い、どの施設も利用者が多いのが、次第に使われなくなるものもあるという。
また、24時間、管理人が詰めている必要が本当にあるのかという疑問もある。いないよりは居た方がいいけれども、そのために経費を余分に負担するのはいかがなものかという疑問である。使う頻度の少ない施設の維持管理費も小さくはないからだ。
管理費負担はさほど大きくないと書いたが、やはり少し高めではある。各種の調査データを見ても、大型マンションは平均して高いのである。しかし、作ってしまった施設の維持管理を放棄していいということにはならない。
結局、不要な施設の維持管理に費用負担を求められ続けるのが、大型マンションの見えない問題点と言えるかもしれない。・・・・・・・・・・・
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