一戸建てかマンションかを考える

ブログテーマ:マンション購入に関する疑問や各種問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介/構成:①マンション選びの重大ポイント②不動産業者と営業マン③一戸建てかマンションか④郊外か都心か⑤持ち家か借家か⑥購入資金⑦その他の疑問・悩みなど・・・について毎月5と10の日に投稿しています。・・・・・・・・・・・
マイホームの購入を考え始めると、一戸建かマンションかの選択にぶつかる人が少なくないが、それぞれに長所と短所があるので、迷う人もあるに違いない。
首都圏郊外では、マンション価格と変わらない建売住宅が販売されている。但し、最寄り駅から徒歩というわけにはいかないし、敷地も狭小である。建物の質も悪いものではないが、大手ハウスメーカーには見劣りする。それでも、一戸建てを選択する人は多いらしく、建売業者は業績が良い。
一戸建とマンションのどちらを選ぶかは、好みもあるし、人それぞれのライフスタイルなども違うので、自分で決めるしかないが、今日は、どちらにするかの判断に役立つお話しをしようと思う。
1.居住性●マンション:フラット住宅なので住戸内の移動がスムーズ。冷暖房効率が高い。高層階に住めば眺望や開放感を味わえる。間取りによっては、上層階は、通風に優れ虫が来ない。しかし、上下・左右の住戸の騒音に悩まされることもある。
●一戸建て:歳を取ると結構つらいのが階段の昇り降り。冷暖房効率が低い。窓が多く、通風・彩光に優れている。庭いじり、ペット飼育も気がねがいらない。土地面積や道路位置などによって、閉塞感のある住宅も多い。
2.安全性●マンション:防犯・防災性に優れる。耐久性も高く、安心して暮らせるものが多い。外出するときも、玄関1か所のロックだけでよい。
●一戸建て:玄関、すべての窓、勝手口など、鍵のかけ忘れに気を使うことが多い。木造は、類焼(もらい火)の不安もある。
3.柔軟性●マンション:増築ができないのが欠点。しかし、便利な立地が多く、賃貸や売却がしやすい。予め広いマンションを選ぶという選択もあるが、そうなると予算の都合で不便なマンションを選んでしまう危険がある。売却の際に、立地条件を中心に稀少性の高い物件を選ぶことができれば、地価の高騰、新築相場の高騰がなくても、購入価格を上回る売却ができることがある。
●一戸建て:・バス便や遠方立地のものが多く、売却がしにくいことがある。また、建物の品質によっては、築15年くらいを超えると、建物評価がゼロになる。地価がよほど上昇しない限り、購入価格を上回る売却価格になることはない。建蔽率・容積率などの制限があるが、特殊なもの以外は増改築が自由にできる。住み替えの必要度が低い人には向いているかもしれない。
4.経済性・合理性●マンション:修繕費の積立をしておくので、出費が突然にやってくることはなく、大抵は室内リフォーム費用だけでよい。しかし、管理費と駐車料が毎月かかるのがネックと言えるかもしれない。管理費は、簡単に言ってしまえば、管理人の給与やエレベータ―の電気代とメンテナンス費用になる。
家の外を掃除してくれる人を雇っているようなものだし、上層階を買った人は、眺望代金と思うしかない。だが、駐車料金には納得がいかない。一戸建てならタダなのに。まして、機械式駐車場は、いつか機械が壊れて使えなくなる。それまでのメンテナンス費用だって要る。
●一戸建て:意外にかかるメンテナンス費用。大掛かりになると金額が跳ね上がり断念することもある。マンションのように、修繕費専用口座でも作って貯金するしかない。放置すれば、老朽化は着実に進行するのだから。
家周りの清掃や建物の修繕などの手間がかかる。庭がないような狭小敷地でも、草むしりが必要だ。これらは、一戸建ての宿命みたいなものだ。少しでも樹木を植えれば手入れも必要になる。それが楽しいというなら、一戸建ては魅力があるだろう。しかし、狭い敷地なら、マンションのベランダのガーデニングとさほど変わらない。
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マンションより一戸建てが良いというのは、偏見である。マンションにも十分に価値があると認められてきたからこそ普及してきたのである。
マンションの中には、中古になっても値下がりしないものもあるほどで、その立地条件、環境、安全性といった条件が他を凌ぎ、人気を得ているものが少なくない。
マンション全部を一括りにして論じることはできない。それは、一戸建てについても言えることで、あくまで個別要素を見て判断すべきことである。
マンションと一戸建ては、それぞれに長所、短所があり、経済的な損得だけでは測れない。結論は、その人の人生観によるとしか言いようがないのである。
しかし、あえて言うなら、判断するに当たり、以下のポイントを銘記してはいかがか。
マンションを選ぶなら、立地条件だけは妥協しないで選ぶのがコツ。理由は、いつでも転売できるフレキシブル性。将来の予想が立てにくい家庭ほど、マンションがいい。
一戸建てを選ぶなら、土地の広さにこだわりたい。敷地が狭いと、一戸建ての良さが味わえないから。また、敷地が広いほど、潰しが利く。・・・・・・・・・・・・・・・・・

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