蓄電池付きマンションが登場

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

3.11地震で大きな問題に発展した電力不足は、全国民の節電意識を高めることとなっていますが、マンション業界もこれまで以上に省エネに取り組む必要が出てきました。

省エネは、地震前から国を挙げて取り組んできたテーマですから、急なことではありませんが、地震のおかげで拍車がかかっているということでしょう。

マンションの企画面では、早くも、これまでにないタイプが登場して来ましたね。それは、「太陽光発電」をもっと進めた「蓄電池を備えたマンション」です。

太陽光パネルを屋上に設置して発電したエネルギーを共用部分の電気に使用し、余った電力は蓄電池に溜めておくというもの。溜めた電気は、各戸に配ったり、非常用に使ったり、はたまた電力会社に売ったり、いろいろ道がありそうです。

問題は導入費用です。今後は加速度的に普及することが予想できますが、その分が分譲価格に転嫁されるのは間違いないところ。マンションデベロッパーが、企業努力でどこまで抑えられるか注目される部分です。

ご興味のある方は、この下から、蓄電池の採用を既に決めた「三井不動産レジデンシャルのパークホームズ大倉山」を検索してみて下さい。

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●じぶん発電所という名の発電所
現在、マンションに設置されている太陽光発電システムで生み出される電力は、ほとんどのケースで共用部分の電灯などに使用が限定されています。余ったら電力会社に売ることで、いくらかの収入源にすると宣伝していますが、天候に左右されることでもあり、余るかどうかは未知数です。

東京都武蔵野市に建設中の物件(オリックス不動産)の例では、一般的な住宅に比べて光熱費を5割削減できるとPRしていますが。

このシステムが、マンションの各家庭の電力供給にまで及ぶもの、それが「戸別太陽光発電」です。広告のコピーをそのまま転用すると、まさに「じぶん発電所」。共用部分に限るものより、当然コストは上がるはずですから、採用事例は少ないのですが、今後は普及が進むかもしれません。

この上からアクセスして、じぶん発電所の「ルフォン井の頭公園」を検索して見て下さい。

●共用の設備に金をかけた物件は、その分メンテナンス費用も増える
太陽光発電システムというのは一体どのくらいの寿命があるのでしょうか?昔からあった一戸建ての屋根の上に乗っかっている「太陽熱温水器」のような単純な機械ではないのですから、私もまだ見たことがないのですが、それなりの機械が共用部分のどこかに設置されるのではないかと想像します。そして、それには当然ながら耐久年数があって、途中の点検や修理といったメンテナンスが行なわれるのでしょう。

その費用は、管理費や修繕費積立金で賄う、つまり入居者の負担になって来ます。

毎月の電気代がどのくらい節約できるのでしょうか?全くかからないわけでもなさそうですし、その節約分と天秤にかけて、果たしてどのくらいのランニングコスト削減が実現できるのでしょうか?

マンションの機械式駐車場なども、屋外なら20年くらい経つと寿命が来ると言います。そうなったとき、機械の交換費用は莫大なものになります。修繕積立金を大きく取り崩すことが必要なケースが多発するでしょう。あるいは、積立金不足で使用禁止にするという措置も。

目先の便利さやメリットだけに目を奪われると、あとで「つけが回って来る」場合もあるのです。

・・・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました
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