家は「丈夫で安心・気持ちいい」が基本

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

マンション、一戸建てを問わず、住まいの在り方は「①丈夫で長持ち、②安全で安心、③住んで快適」ではないかと思う。これを短く表わして「丈夫で安心・気持ちいい家」でも良いかもしれません。

「丈夫で長持ち」とは、具体的に言えば「100年は持つ家」ということになるでしょう。これまで、分譲マンションの寿命は50年あるかなしかと言われて来ました。その理由や背景はともかく、建て替えを実施したマンションの平均築年数が38年であった(国土交通省データ)のは事実なのです。

どうせ100年も住むことはないからと寿命の長短に関心を見せない人も多いですが、寿命が短いマンションに住んだら、故障や不具合が早い段階で発生し、不快な暮らしを強いられることになりかねませんから、無関係と言ってはおれないのです。
人の寿命が80年余もある現在、マンションの寿命の方が先にやって来るというのは、どう考えても不合理です。維持管理が適正に行われない場合は、寿命はもっと短いことになるかもしれないのです。
ともあれ、晩年に住まいの故障や不調でストレスを抱えるのは避けたいものですが、常に新しいマンションに住み替えながら快適なマンションライフを送り続けるという選択をするのでしょうか?
新築マンションや、築年数の浅い中古マンションばかり渡り歩くわけにはいかないでしょう。

また、住み替えの資金を全額預貯金で賄える人ばかりではないはずです。そうかと言って、高齢になってしまうと住宅ローンは使えませんね。元の住まいの売却代金だけで足りるとも限りません。

どこかの時点で終の棲家を定めることになるはずですが、そう思って住んだ家が、何年か経って再び買い替えの必要が起こるような短寿命では困ります。

若いうちは売却してしまえば、あとは「野となれ山となれ」という考えがよぎるかもしれません。しかし、社会全体でとらえてみましょう。寿命の短いマンションしかこの世に存在しないとなれば、「そのツケはいつか自分に返って来る」とは言えないでしょうか?

「安全・安心な住まい」とは、地震・豪雨などの災害や火事などのときも命を守ってくれること、地震の揺れで起こる建物の破壊・倒壊、家具等の転倒・飛散に対する恐怖感が極力小さいものであることを意味します。
家族の誰かが在宅でないときに自宅が災害に襲われ、安否確認が途絶えたときでも、安全な家に住んでいたら安心していられるはずです。

「住んで快適」の意味は、広範で抽象的になりますが、二つの側面があります。ひとつは、場所(立地条件)、光・音・温熱といった環境面と、住宅設備・広さ・間取りなどのハード面とを併せた快適さです。
もうひとつは、資産価値としての側面です。そこに住んでいることで得られる経済的価値が高ければ、心の豊かさにもつながります。売却しなければ直接金銭を得られることはないにしても、いざというときのバックボーンになる資産価値を持つ住まいは、安心感をもたらしてくれるはずです。

●丈夫で安心・気持ちいい家の選び方を間違うな!
ここに述べた「丈夫で安心・気持ちいい住まい」を選びたいのは誰しも同じです。しかし、どういうわけか、そうでない家を選んでしまう人がたくさんいるのです。

デパートのショーケースの中にある品物は、露店で売られる品物より高級に見えるものです。
品質が実は全く変わらなくても、販売者が有名企業の品物は、ハイクオリティに見えるものです。
また、性能が同じでもパッケージデザインが良いと性能まで高く見えたりもします。
更に、人間は大勢の人が並んで買っている品物を見ると、その品はとても良い物であると錯覚するものですし、今日限りと言われると慌てて買ってしまうこともあります。

このような様々な背景や事情、人間心理などが作用して誤った購買行動をつい起こすのです。マンションのような高額な買い物でも、これは同じです。

無論、多くのマンション購入者は慎重な態度を見せます。現地調査を行ない、売り手の話もよく聞き、複数の物件を比較し、ときには第三者に意見を求め、家族や親兄弟と相談して決定に至る人も多いことでしょう。

しかし、人間は万能ではありません。販売センターの仕掛け、とりわけモデルルームのきらびやかな演出に心を奪われて他が見えなくなってしまう人、明日から住宅ローンの金利が引き上げられるというニュースに慌ててしまう人、買うならこれだなと目星を付けていた部屋が売れてしまいそうだと聞いて、押っ取り刀で駆けつけ申し込んでしまう人等。

例を挙げればキリがありません。ともかく、自分は冷静なつもりでも、他人から見たら危ない行動に映る人が世の中にはたくさんいるようです。
石橋を叩いても渡らないほど慎重居士の人が、とんでもない買い物をしていた例などは少しも珍しくありません。

「後悔先に立たず」と言います。「転ばぬ先の杖」という格言もあります。あなたには、失敗しないで頂きたい。
住まいとしての快適な環境にあり、快適に暮らすための設備機器、そして高い資産性を有するマンションを選び、「長く気持ちいいマンションライフ」を実現して欲しいと強く願うのです。

・・・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。
「無料相談」と「無料マンション評価サービス」等があります。

●書籍プレゼントのお知らせ!!
業界OBが今だから伝えられる・マンション選びのハウツー“50”」(電子書籍)が完成しました。ブログをご覧頂いている皆さまに無料で進呈しています。
ご希望の方は「三井健太のマンション相談室」で応募要領をご覧の上でお申込みください。
三井健太の書籍「ライオンズマンションの秘密」と「マンション購入の悩み・疑問何でも解決事典」他もご紹介しています。このブログ読者は50%オフです。