タワーマンション上階からの風景のわびしさ

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています

超高層マンションは、眺望の良さや開放感などから依然として人気が高いようです。東京湾岸のマンションの西向き住戸は、富士山が遠くに見えることや、夜はライトアップされた東京タワーが見え、西北方向は銀座のネオンなどが見えるので、南向きより人気があると言われます。
北向き住戸でもマンションの立地によっては、有名な庭園の借景が楽しめるというものがあります。

景色は5分見たら飽きるものですが、それでも我が家がそうした景色の良い位置にあることは、秘かな誇り、自慢の種です。
景色の良いタワー住まいは、まことに結構ですが、タワーマンションで注意したいのは都心立地の場合です。
それは、昼間の景色に失望することがあるからです。どういうことかと言うと、周囲の既存ビルの屋根が視界に入り、その光景は何ともうら寂しいものだからです。

稀には、屋上を庭園として改装したビルも最近は増えて来ましたが、まだ数は少なく、殆どが灰色の屋根にクーリングタワーなど設備機器や増設した物置き状の仮設物などが雑多に載っている。どう見ても美しい光景ではないのです。

この感想を知人に話したら、「見なければいい」と言われてしまったが、窓のそばに立つと嫌でも目に飛び込んで来るのです。夜景は美しいが、昼間の景色はいただけない。都心の密集地(?)でタワーマンションの上層階を購入する予定の方はお気をつけあれ!

●屋上緑化のメリット
建築家は建物ファサード(外装)のデザインは気にしますが、屋上のデザインは考えていないようです。これからは、町の美観を考える場合に地上からの目線だけではなくて、上空からの眺めも美しくなければなりません。

都心部等で見られるヒートアイランド現象の要因の一つとして、日射により建物に蓄積された熱が大気中へ放出されることが挙げられています。
屋上緑化は、建物への熱の蓄積を抑制するので、ヒートアイランド現象の抑制効果が期待される対策です。
芝を植える等の屋上緑化を多くのビル・マンションで実施すれば、建物の断熱効果を高めるとともにヒートアイランド現象の防止に役立ちますが、同時に美観の改良にもなり、一石二鳥にも三鳥にもなる優れた問題解決策となるのです。

マンションでは、屋上をテラスとして開放し隅田川の花火や東京スカイツリーの眺めを楽しめることなどを「売り」にした物件も見かけます。全面を芝生張りにしているわけではないので、ヒートアイランド現象の抑制効果は半減するかもしれないが、美観改良の観点からは良い方策と言えます。

超高層マンションに住む人のために既存のマンションが貢献するような話になってしまいましたが、できるだけ多くのビル・マンションで屋上緑化を推進すれば東京の街はもっと美しくなるとも言えるのではないでしょうか?

中高層マンションをこれから開発するマンション業者さん、既存のマンションを管理する管理会社さん、または管理組合の皆さんも、是非「屋上緑化」に取り組みましょう。

●屋上テラス付きマンション
尚、屋上をテラスにした物件を知りたい方、その美しい姿(完成予想図)をご覧になりたい方は、ここから物件検索が素早くできます。物件名は、「グランスイート浅草ウェスト」「ルネリバーズタワー」「THEパームス高田馬場」などです。

・・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。
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