マンションの最も強力なセキュリティ

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

何年か前に空き巣狙いが多発し、アジアのどこかの国からかやって来た窃盗団の存在が明らかになりました。そのとき、侵入手口・ピッキングなどが話題にのぼり、それ以来、各家庭で錠前の交換をはじめ、空き巣対策の強化が一種の流行になったものでした。

分譲マンションでも、よりセキュリティを強化しようとする動きが活発になりました。具体的には、駐車場などの監視カメラを増やしたり、共用玄関の出入りを二重、三重にガードしたりしました。エレベーターも入居者でないと動かないシステムになっているものが増えました。かつては億ションにしか見られなかった、敷地を取り巻くフェンスにセンサーを取り付ける例も登場しています。

ライオンズマンションの大京は、「クイントロックシステム」と銘打ち、5か所のチェック箇所を設けたりしています。クイント(quinto)とは、イタリア語で5の意味なのだとか。
来訪者の画像と音声で確認できるよう、1階共用玄関だけでなく、各住戸の玄関前にもカメラ付きのインターホンを設置しているマンションも増えました。

大都市では、各地の警察や防犯協会が「防犯安全マンション」のお墨付きを与えているものもあります。おそらくは、窃盗犯の手口をよく知る防犯のプロが見て指導し、できあがった防犯システムなのでしょう。
警察庁と国土交通省から示された「防犯に配慮した共同住宅の設計指針」に基づき設計され、かつ防犯協会等が審査して「防犯安心マンション」の認定をしています。数は多くないですが、ときどき見かけることがありますね。
ちなみに、東京都防犯協会認定の「防犯安心マンション」は、2011年末現在で累積17物件です。

●安全神話はかえって危険
ところで、日本という国は長い間、水と安全はただと思っている人が多いと言われて来ました。不安な世の中になったといっても、今もまだまだ安全な国なのでしょう。
セキュリティが強化された分譲マンションに住めば、不審人物がマンション内に入り込む余地はないと信じ込む人も少なくはないでしょう。その面での「安全神話」は一段と強まりそうです。
しかし、この世に「絶対安全」などというものは存在しないのです。どこかに隙間や漏れ、盲点が隠れている。それが世の常であると言ってもよいのではないでしょうか?オートロックのマンションも、居住者が入る瞬間に非居住者が滑り込むことは可能なのですから。

●人の目が一番
機械に頼った安全システムより、最も信頼できるのが「相互監視」すなわち人の目です。誰かが見ていると気付けば不審者も近づかないものです。
しかし、マンションは密室ですから隣の住人が在宅か外出かすら分からないのが普通です。また、「隣は何をする人ぞ」とばかりの没交渉。近所づきあいなど無いに等しい。これも現実なのかもしれません。
従って、昔のように路地を通る人から家の中から丸見えというような状態も、現実にはあり得ないことです。

そこで、監視カメラが人の目の代わりとなるのでしょう。例えば、エレベーター内の監視カメラで撮る画像は、管理人室などでモニタリングできるようになっています。しかし、四六時中じっと目を凝らしてモニターを眺めているわけではありませんから、事故や犯罪が一瞬の間に起きることはあり得るのです。
では、管理人室以外に、例えば各階のエレベータードア脇にモニターを設置したらどうでしょうか?どこかの階でエレベーター待ちしている人が見ている可能性が常にあるため、犯罪の抑止効果は増すのではないでしょうか?実際そうなっているマンションも見たことがあります。
但し、それはエレベーター内のカメラで撮った映像に限られていました。それが難点ですね。

ともあれ、ダミーでも監視カメラがあるというだけで、泥棒や不審者は近寄らないとも聞きます。
盲点がないようにカメラを据え付け、かつモニターが数か所に設置されていたら、防犯効果はより高まるでしょう。

また、これは聞いたことがないのですが、共用部に非常用ブザーのボタンを設けておいたら、いざというとき役に立つのではないでしょうか?いたずらを避けるために子供の手が届かない高さに据え付けるなどの工夫は必要かもしれませんが。

いずれにしても、機械に頼り過ぎないことが肝心です。とはいえ、マンションではセキュリティシステムの高い物件を選ぶことが先決と言うほかにありません。治安の心配が少しでもある人は、よく説明を受けて確かめたいものです。

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