日本のマンション、外国のマンション

ブログテーマ：元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月５と１０の日に投稿しています。

日本では集合住宅または共同住宅をマンションと呼んでいます。分譲マンション、賃貸マンションともに同じですね。共同住宅なら、アパートも同じジャンルに入るはずですが、どこが違うのでしょうか？

●マンションとは高級個人住宅（邸宅）

そもそも英語のマンション（mansion）とは、プールがあるような大邸宅を意味します。
昭和30年代に始まった日本の分譲共同住宅。高級イメージを持たせて販売したかった売り主が、中高層住宅にマンションという名を付けたのが始まりのようです。事実、この頃にマンションを購入した人は、大学教授や会社経営者など、社会的地位の高い、また高額所得者であったと言われます。
分譲マンションの黎明期には、高級イメージという理由で、英語や仏語、独語から取った、「ハイツ、レジデンス、ドエル、ビラ、メゾン、ハイム、シャトー」などの名称でマンションが発売されましたが、共通の用語（住宅の種別）としては集合住宅でも共同住宅でもなく、マンションに落ち着きました。今では、法律にも「マンション管理適正化法」とその名が付くようになり、日本語としての市民権を得たのです。「建物の区分所有等に関する法律」という堅苦しい法律名も、略称では「マンション法」と呼ばれたりします。

共同住宅のことは、英語でアパートメント（apartment house）、またはレジデンス（residence）と言います。マンションメーカーの名称にも見られる「〇〇レジデンス」「〇〇レジデンシャル」はここから来ていますね。
英国では、フラッツ（Flats）とも言われています。平らなことをFlatと言いますが、その重なりをイメージする言葉です。これらは、必ずしも分譲と限定されるものではありません。
では、分譲方式のアパートメントは何と言うのでしょうか？米国ではコンドミニアム（condominium）と言います。

●日本の共同住宅・集合住宅「マンション」のいろいろ

賃貸マンション、分譲マンションという言い方が一般化した日本の集合（共同）住宅ですが、その種類もいろいろです。

1）高級マンション

価格が最も高いマンションを、万ションならぬ「億ション」と呼ぶのが一般化しています。価格が高いと同時に品質や管理サービスも贅沢なものとなっています。
※「なってしまった億ション＝結果億ション」が登場したのは、バブル期の1980年代後半から1900年初頭にかけて。地価の高騰（狂騰）のために、建物の品質は普通なのに価格だけが億を超えた物が多数誕生しました。
※ヴィンテージマンション

物が時代とともに陳腐化するのは、宿命のようなものです。しかし、一方では、「ヴィンテージ」と呼ばれ、古いことが価値として認められる物も世間にはたくさん存在します。例えば、ワインやウィスキー、古美術品などですね。
マンションにも、少ないですが「ヴィンテージ」と呼ばれる物件があります。ただし、それらは庶民には高嶺の華と言ってよいような特別なものです。
例を少し挙げてみると、渋谷区・広尾の「広尾ガーデンヒルズ1983年」、渋谷区・原宿の「コープオリンピア1965年」、渋谷区・表参道の「常磐松パークマンション1985年」、同「パレロワイヤル南青山1977年」、渋谷区・恵比寿の「ドムス広尾1990年」、港区・麻布十番の「ドムス西麻布」、港区・六本木の「赤坂氷川町パークマンション1985年」などがあります。

2）高さによる分類

「超高層マンション」：概ね20階以上のタワーマンションを指します。特に規定や法的な定義があるわけではないのです。
「中高層マンション」：5～19階建て
「低層マンション」：4階建て以下

3）用途による分類

「賃貸用（投資用）マンション：３０㎡未満のワンルーム・１K・１DKタイプ
ファミリーマンション：概ね６０㎡以上の２LDK以上で自己居住を目的とするもの

４）戸数による分類

小型マンション：概ね50戸未満／中規模マンション：概ね100戸未満／大規模マンション：概ね100戸超／メガマンション：概ね300戸以上

４）専有面積による分類

30㎡未満：投資用ワンルームマンション
30㎡台～50㎡台：単身者・小家族用コンパクトマンション
60㎡以上：ファミリーマンション

以上の知識は持っておいて損はありません。

・・・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は三井健太のマンション相談室（http://mituikenta.web.fc2.com）までお気軽にどうぞ。「無料相談」と「無料マンション評価サービス」等があります

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