「マンションを検討している理由」のランキングに大変動

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

●「新築分譲マンション購入に際しての意識調査」2011年度で
「新築分譲マンション購入に際しての意識調査」を毎年実施している、新築マンションポータルサイト MAJOR7(メジャーセブン=住友不動産・大京・東急不動産・東京建物・野村不動産・三井不動産レジデンシャル・三菱地所レジデンスの7社)は、この2月に結果を公表していますが、その中に注目すべき動きがありました。
結論から言ってしまうと、マンション購入検討理由で、「耐震性の高い住まいに住みたいから」 が前回より大幅にアップしたことです。

―――この調査は、全国のマンション購入意向者約50万人を対象に、「新築分譲マンション購入意向者アンケート」を実施したものです。

「現在マンション購入を検討している理由」は、前回調査(2011年2月発表)に続き、「もっと広い住まいに住みたいから」がトップとなりました。この「もっと広い住まいに住みたいから」は2005年の調査開始以来、8年連続でトップとなっています。2位は、前回に引き続き、「現在は金利が低く、買い時だと思うから」があがりました。
また、「耐震性の高い住まい(免震構造など)に住みたいから」が前回17位→今回8位、「もっと交通の便の良い(買い物や通勤に便利)ところに住みたいから」が前回5位→今回3位と順位を上げています。ここが注目すべきポイントです。

●購入検討理由(2011年版1~10位を紹介)
同調査の中から「購入検討理由」のみを紹介し、その意義を解説します。

第1位:もっと広い家に住みたいから(25.3%)
第2位:金利が低く買い時だと思うから(20.0%)
第3位:もっと通勤や買い物の便の良い所に住みたいから(19.4%)前回18.7%5位
第4位:賃貸より持ち家の方が金銭的に得だと思うから(19.1%)
第5位:通勤に便利な場所に住みたいから(19.0%)
第6位:老後の安心のために住まいを持ちたい(17.1%)
第7位:資産を持ちたい・資産として有利だと思うから(16.2%)
第8位:耐震性の高い住まい(免震構造など)に住みたいから(15.8%)前回9.0%17位
第9位:持ち家の方が住まいの質が良いと思うから(15.6%)
第10位:都心に住みたいから(15.1%)

第1位の「もっと広い家に住みたいから」は、毎年トップに挙がる検討動機・理由であり、リクルート社が実施する「契約者アンケート」でもトップにランクされます。これは、賃貸住宅がいかに狭いかを裏付けるデータです。買い替えを計画している人でも、この理由に当てはまる人は少なくないことでしょう。

第2位の「金利が低く買い時だと思うから」は、第4位の「賃貸より持ち家の方が金銭的に得だと思うから」すなわち、「計算すると毎月の家賃に少しプラスするだけでもっと広い、そして新しい住宅が購入できる」に繋がり、購買行動に駆り立てるのでしょう。

第3位の「もっと通勤や買い物の便の良い所に住みたいから」が上昇したのは、交通が遮断され「帰宅難民」になった東京の人たちが多く回答したためと推測できます。
覚えているでしょうか?駅で足止めされ、階段に座って静かに待機する日本人の姿は、我慢強い日本人と紹介され、世界の注目するところとなったのです。

第8位の「耐震性の高い住まい(免震構造など)に住みたいから(15.8%)前回9.0%17位」は、解説の必要がないでしょうが、免震構造のマンションは少ないので、検討の場面では普通の耐震構造で本当に大丈夫かと悩む人がとても多いようです。私に寄せられるご相談の80%以上に「耐震性は大丈夫か?」や「液状化が心配」といった声があります。

●免震構造は優れものだが・・・
地震の揺れの恐怖は、味わったことのある人ならよくお分かりのことですが、1995年の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)のとき、偶然大阪のホテルに宿泊していて激しい揺れを体験した私なぞは、そのときの恐怖(といっても被災者に比べたら軽いもの)が消えるまで1年くらいの時間を要したのです。
その体験があるからでしょうか、地震の揺れが3分の1から5分の1に軽減されるという免震構造のマンションは、本当に優れた建物と言うことができます。
私は免震構造のマンションがもっと増えて欲しいと願う1人ですが、残念ながら相談して下さる方の検討物件は、大半それではないのです。

このブログをお読み頂いている読者も、地震に強いマンションに並々ならむ関心をお持ちのことでしょう。
従来の耐震構造の建物でも、震度6強から7クラスの巨大地震にも倒壊・破壊しない計算になっていますから、どうぞご安心くださいと言うほかにありません。阪神間の被災地を徒歩で見て回った私は、マンションに改めて安心感を抱いたものです。言い換えれば、日本の建築技術に強い信頼感を持ったからでもあります。
揺れによって壁に亀裂が入っている映像を見せられたりすると、「大丈夫か?」と怖くなってしまうでしょうが、構造上は何でもない亀裂で、むしろ壁が壊れることで地震のエネルギーを吸収して倒壊を免れることができると聞いたら安心していただけるでしょうか?

しかし、揺れの恐怖は消えません。そこで、せめて家具や家電が転倒して住人を襲う被害だけは受けないように準備しておきたいものです。
壁の構造を確認しましょう。「転倒防止金具の取り付けが可能かどうか」と。

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。
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