広さを求めてはまる落とし穴

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

快適なマンションライフの条件のひとつに、間取りと広さがあります。交通条件や環境、日当たり、眺望、設備といった様々な条件のすべてを満足するマンションを手に入れることは不可能に近いことなので、多くの人々がどこかを妥協して購入します。逆に言うと、優先条件を自分なりに決めて選択して行きますが、今日は、広さを最優先に置くと失敗しかねないという話をしようと思います。

●広い方が狭いよりいいのは当たり前なのだが・・・

東京では、70㎡・3LDKというのが一般家庭の標準になっています。できたら80㎡は欲しいのだけれど、それだと予算がオーバーしてしまうので、仕方なくギリギリの妥協範囲が70㎡ということらしいのです。

この広さを最低条件に予算の範囲で物件探しをします。その結果、希望していた場所より遠いとか、上階希望が下層階になってしまったとか、あるいは無名の売主が分譲する物件になったりします。

●広ければ高いし、予算内では場所が悪いし・・・

広さにこだわると希望のエリアでは高いし、価格の安い物件を探すと場所が悪いしと、さんざん悩み抜いて結局は広さにこだわり続けた結果、予算で背伸びできなかった人は場所を妥協します。それでも、その人なりに満足度の高いマンションで過ごすことになるのです。

ところが、10年くらい経て売却する事情ができたとき、選択が誤りだったと知ることになります。売却価格が低く、大きな失望感を味わうからです。

●中古でもいいから広さは譲れないとしたら・・・

場所の妥協もしたくないし、広さは絶対的な条件と欲張りな人は、予算の範囲で新築が無理と知ったとき、今度は中古に目を転じます。

一般的に、中古は新築より安く、年数によっては予想以上の広さの物件を取得できる場合がありますから、それも悪い選択ではないのでしょう。結果は、間取りを見て感激し、こだわりの広さは一段と強い願望となって行きます。

やがて、何軒目かの見学で気に入った物件に遭遇し、「古いことに不安もあったが、大手が分譲した物件だし、きっと大丈夫だろう」などと自分に言い聞かせて購入します。

●気に入って買ったが、5年もしないうちにある問題が表面化

古いマンションだったが管理も良く、間取りの良さと広さに大満足で数年間を暮らしました。ところが、ある日のこと、大規模改修を実施するに当たり、積立金が不足するので一時金として1世帯平均500,000円を徴収するという組合決議に驚かされます。全く予想していなかったことで、まさに落とし穴にはまった思いがしたと感想を寄せてくれた人があります。

別の例では、隣地ではなく1ブロック離れた場所に20階建てマンションが建ってしまい、眺望が遮られ、おまけに日当たりまで悪くなったという声を聞きました。

一帯は商業地域でした。前面の敷地は賃貸マンションで、まだ新しいものだったので、そこが建て替わることはないから、現状から大きな変化はないと踏んでいただけに、まさに青天の霹靂でしたと。

●広さは、ときに柔軟に構えたいもの

マンション選びで優先したいのは立地条件です。これは資産価値、将来価値の観点からの必須の条件です。極論すれば、マンションの価値は立地条件がすべてと言って過言でないほどの重みがあることを知ってほしいと思います。

資産価値などどうでもいいと言う人はいないはずです。どなたも、できれば将来の売却時に良い値段が付く物件でありたい、そう考える人が圧倒的に多いと想像します。

予算の上限がある場合、将来価値を優先したい人は、決して立地条件を妥協してはなりません。その結果、広さに妥協を伴うことになってもいいと考えたいですね。

もちろん、事情がそれを許さない人もあるでしょう。しかし、狭くなっても満足できる要素が他にあると考えてみましょう。また、狭いといっても、今の賃貸マンションよりは広いならいいではないか、そんな風には考えられないでしょうか?

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間取りに強いこだわりを見せるのは、どちらかと言えば女性・主婦の方が多いという実態がありますし、その理由も分かる気がします。しかし、将来価値も重視したいと考えるならば、広さの条件を一度白紙にしてみることをお勧めしたいと思います。

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