これだけ低利なら変動型でなくてもいい

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

住宅金融支援機構の定期調査によると、住宅ローン3タイプ(固定型・固定期間選択型・変動型)の選択比率で固定型を選んだ人が変動型を選んだ人を逆転したことが分かりました。

前回調査(2014年11月~2015年2月に住宅ローンを利用した人)では、固定型27.1%、固定期間選択型31.3%、変動型41.7%でしたが、今回調査(2015年3月~6月の利用者)では固定型が38.0%と10ポイント以上増加、変動型(35.8%)を逆転したというのです。

これは、固定型住宅ローンの金利が低下して人気が高まったためと同機構は分析しています。

50%以上を占めていた時期もあった変動型ですが、徐々に利用率が減少しているようです。

固定型住宅ローンの代表銘柄「フラット35」は、現在1.32%からですが(提携銀行によって差がある)、省エネ性や耐震性などの一定基準を満たすマンションに利用できる「フラット35S」の場合は、当初5年または10年を0.6%下げてくれるので、0%台半ばで利用可能となっています。

0%台半ばというと、変動型の住宅ローンと変わらないか、むしろ固定のフラット35Sの方が低いのです。

金利上昇のリスクはあるものの、低金利の魅力から利用者が多かった変動型より、6年目または11年目から少し高くはなるが、それ以上になる心配も一切ない全期間固定型の住宅ローン「フラット35」の方が魅力的だと感じる人が増えていることが調査で示された格好です。

「これだけ低かったらリスクのある変動型ローンを使う必要はない」と、フラット35を選択したあるご相談者(購入者)は安心感に満ちた顔で語ってくれました。

先月も住宅ローン控除はマイナス金利のローンを利用するようなものだと書きました。

予定する頭金の多い人の中には、敢えてそれを減らしてローンを増やし、浮いた手持ち資金を運用に回すという人もあるのだそうです。

所得税の還付を加えると実質的なマイナス金利になるからです。

例えば、3000万円のローンを0.7%の金利で利用しようとしている人の年末残高が2900万円だと仮定し、1%に相当する29万円の還付を受けられるとすると、年間の金利21万円未満(毎月の元本は3000万円から少しずつ減るので)と差し引きすれば、初年度金利はマイナス8万円から9万円くらいになるというわけです。

こんなことは歴史上なかったことです。

マンション購入に当たって、今は価格高さに悩みも大きいわけですが、住宅ローン金利に関して言えば実にありがたい時期です。あとは、ローン実行時にレートが大きく変わらないことを祈るのみです。

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