特定の中古住宅。ローン金利は驚愕の年0.3%台へ

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

日銀が2月に打ち出したマイナス金利政策のおかげで住宅ローンは空前の低金利になっていますが、驚くのは、35年固定の「フラット35」の金利が、とうとう1%を割ったことです。

1年前には1.6%だったフラット35ですが、その頃3000万円を借りると35年返済の場合で毎月93,331円でした。今は0.95%に下がったので、83,988円と約10,000円も減りました。

これだけでも驚きですが、住宅金融支援機構はこの度「フラット35リノベ」という新たな制度を打ち出しました。

中古住宅を購入し、「省エネ」、「耐震」、「バリアフリー」、「耐久性」のいずれかの基準を満たすリフォーム工事を施せば、フラット35の金利から0.6%引き下げるというのです。

マンションで個人的に可能なのは、「省エネ」、「バリアフリー」のどちらかになりましょう。

これまでも、性能の差によって5年または10年間に限って0.3%引き下げる制度(フラット35S)はあったのですが、「フラット35リノベ」は、引き下げ幅を0.6%とするという画期的なものです。

0.6%引き下げられると0.35%となるので、3000万円を借りた場合、5年間に限るというものの、75,903円となります。 

建築士による住宅診断やリフォーム工事の記録保存などが義務になるようですが、これを利用して質の高い中古住宅が購入できるということになると、初めてマイホームを購入する若年層などには強力な支援となるに違いありません。

性能を確認する手続きが必要なことや、融資が受けられるのはリフォームが終わってからになるので、一旦売買代金を決済するために購入資金を別のローンでつなぐ必要があるなど、手続きが少し面倒に感じるかもしれません。

また、求められる性能や必要な書類などについては、専門的な知識がないと分からない点も多いので、仲介会社と相談しながら進めたいところです。

2016年度の「フラット35リノベ」の受付期間は、2016年10月から2017年3月までとなっています。一定の枠があって満杯になったら締め切るということなのでしょう。

このブログでは、再三にわたり新築の品薄感について述べて来ましたが、「フラット35リノベ」の導入をきっかけに「中古の検討」を始める人が増えて来るなら、それも結構なことと思います。

初めてマイホームを購入する若年層などには強力な支援となるに違いないと述べましたが、買い替えの人であっても、リフォーム予算を増やすことには役立つでしょうし、発想を換え、思い切って自分好みの間取りやインテリアによるリノベーションを計画するのも悪くないですね。

ただし、室内が新築同様になり、かつ好みの間取りやインテリアに包まれ、マンションライフを楽しむことができるとしても、マンションの価値は別の要素によって判定されるということを無視するわけには行きません。

フルリフォームをする中古物件となると、普通に考えれば築年数は20年~30年となります。資産価値という視点を持ち込むと、選択は簡単ではないかもしれません。ここでの詳細説明は割愛しますが、昨年4月に書いた記事「築30年の中古に10年住んで売却の構想」を再度お読みいただくとよいかもしれません。

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