傾斜マンション事件その後

このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

大騒ぎになった「横浜の傾斜マンション事件」を忘れてしまった人が多いようです。マンション購入者から「このマンションは大丈夫か」という心配の声は聞かれなくなったのです。

業界の素早い対応が安心感を植え付けたのでしょうか? 新築マンションの販売現場では、顧客の不安に答えるべく、施工会社から適切な杭工事を実施した旨の文書を提出させたりしていましたが、最近はどうなったのか?あるデベロッパーの担当者によれば「もう要らない。責任をもって施工してくれれば」と施工会社に通告したとも聞きますし、別の情報では文書提出を恒常化したというものもあります。また、某大手は、品質管理体制を見直し、以前よりチェックを厳しくしていると聞きます。

一戸建ての注文建築と異なり、施工途中に現場を訪れて注文者(購入者)自身の目でチェックすることができないマンション工事は、基本的に施工会社と売主を信頼するしかありません。今後とも、買い手の信頼を裏切ることのないよう、自己管理を徹底してほしいと願うばかりです。

ところで、中古マンションの方はどうなったのでしょうか? 目視では知りようがない地中のこと、そうかと言って、全国に数万棟もあるマンションをひとつひとつ地中まで調査するという大掛かりな調査も簡単ではないはずです。

中古マンションを購入する人、今まさにマンション住まいの人の中には依然として心配が残ったままです。そんな人達を幾分か安心させる報道が、一昨日(2016年12月28日)ありました。

新聞によれば、杭打ち工事会社の業界団体である「コンクリートパイル建設技術協会」は、238件の杭打ちデータ改ざんがあったと発表しました。

しかし、いずれも杭は固い地盤に到達し、建物の傾きやひび割れは見つからず、安全性に問題はないと付け加えています。

現場でデータがうまく取れなかったなどの理由から他のデータを流用していた実態が分かったとしています。ただ、調査対象は過去5年の34,000件だそうです。

5年以前はどうなるのかについての言及はなく、果たしてこれで安心していいのかどうか報道だけでは不明です。また、この件でのテレビ報道もなかったようです。

傾斜問題は僅か1年で風化してしまうのでしょうか?

しかし、データ流用疑惑は残ったものの、流用=欠陥工事というわけでもないという一定の安心感は得られたと言えるかもしれません

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