第732回 「マンションの立地条件と資産価値・・基本を整理」



このブログでは、居住性や好みの問題、個人的な事情を度外視し、原則として資産性の観点から自論・「マンションの資産価値論」を展開しております。

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。人生90年代がそこまで来ており、これから50年以上も同じマンションに住み続けるというのは想像しづらいことですから。

いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからでもあります。そのとき、できるだけスムーズに、少しでも高く売りたいと考えるのが普通の感覚であり人情というものです。

また、マンションは上手な買い替えを繰り返すことで頭金が増えて行き、終の住処は全額現金で購入することができますが、それが実現できるような価値あるマンション選びをしたいものです。

 

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①ブランド、②スケール(存在感)、③外観・玄関などのデザイン、④管理体制、そして⑤立地条件(利便性と環境)です。この中で一番比重が高いのは⑤の立地条件なのです。

 

立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の悪さを補うことはできないのです。稀少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。

 

●将来価値=RVを左右する条件と優先順位

全ての条件が揃っていなくとも、以下のような順番で条件を満たしていれば高い価値を持つマンションとなります。

 

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、繰り返しますが、①立地条件(利便性と環境。マクロ的な人気度)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、⑤ブランド、⑥管理体制です。

 

この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の弱点を補うことはできません。 また、稀少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。

 

そして最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。

 

第1位:立地条件

(できたら都心に近いこと。または都心へのアクセスが良いこと。最寄り駅に近いこと。5分以内が理想。妥協しても7分。環境が良いに越したことはないが、駅近とは両立しにくいものなので、距離が優先する。最も資産価値を左右します)

第2位:建物規模

(少なくとも50戸以上。小さ過ぎると管理費が割高になるか、管理内容が悪くなるため。また一定の規模がないと共用スペース・共用設備も貧弱になるため)

第3位:外観・玄関・空間デザイン

(外から見て他人が羨むようなものであること。価値の源泉です)

第4位:内装や設備など、その他の建物プラン

(同じような価格の物件は、どこも大差がないので後順位になるのです。向き、階数、間取り、設備・仕様などを総合的に見て選択します)

第5位:ブランド

(有名業者が売主、または大手ゼネコン施工の物件。これは第4位に繰り上げたいほどですが、ブランドにふさわしくない物件も見かけるので5番目としました)

第6位:管理体制

 

一番目の立地条件に該当しない物件は論外です。他の条件が束になってかかっても立地条件の比重を上回るものではありません。

また、ここに記載ない番外条件はできるだけ少なくし、枝葉末節のものと割り切りましょう。そこにこだわればこだわるほど、決断できなくなるからです。

ともあれ、第1位から、せめて第3位までは満足できる物件を選びたいものです。これらはリセールバリューに大きく影響すると思って間違いないからです。

 

将来価格(RV)についての補足説明

中古マンションの価格は、新築価格に連動します。新築が上昇中のときは、割安な中古に需要が向かいます。すると、やがて中古も値が上がるのです。

また、「新築の供給が多い・少ない」でも変動します。エリア内で新築の供給が少なければ溢れた需要は中古に向かいます。その結果として中古価格は上がるのです。

 

以上はあくまで一般論です。中古マンションの価格は、これに物件固有の条件による加減があります。最寄り駅からの距離や買い物便、自然環境、日照、眺望、騒音といった要素が加わり、更には物件のブランドや建物の存在感、最後に管理状態などまで評価に響きます。先に述べた通りです。

 

東京都の場合、10年後の価格は新築相場に対して平均で8掛け程度になっています。これは購入価格から20%下がるということではありません。実際、この10年だけを見ると、新築価格が30%も上がったため、購入時の価格から見ると殆んど買い値と変わらない価格で売れた例が半分以上もあったのです。

 

今後、新築価格がエリア内で上昇しなかったとすれば、築10年の中古は20%ダウンの売り価格になるかもしれませんが、新築の供給が極めて低い状況にあるときに売り出せば、期待以上の価格で買い手がつくかもしれません。

 

建物価値は平凡で、立地条件も中途半端な物件であっても、「腐っても鯛」ではありませんが、都心マンションは郊外マンションに比べれば稀少性があるので、購入住戸に明らかなデメリット(日照条件など)がない限り、平均的な取引価格は期待できるものです。すなわち、20%ダウン程度に留まる確率はあるのです。

 

もちろん、新築相場が上昇する可能性も十分にありますから、うまく行けば、購入価格を下回らずに売れる期待も持てるでしょう。

 

反対に、価格の安さに惹かれて条件の悪い物件・住戸を取得してしまったときは、更に低い価格になる覚悟が必要です。中でも「バス便」マンションは安価であっても、避けたいものです。もともと安く分譲されていても、「安い家はさらに安く、高い家は一段と高くなる。それが不動産の特性」なのです。

 

※あるご相談から

「周りは静かな一戸建ての住宅街で、緑も多く、環境がとてもいいので、気に入ったのですが、最寄駅までバスを使うことになりそうなのがネック。そのせいか、販売状況はあまり良くないようです。竣工から半年経過していますが、まだ多数の売れ残りがあるようです。10%程度の値引きをしてくれるというので、検討中なのですが、こうしたマンションはやはり避けた方がいいのでしょうか」――というご相談メールが届きました。私は、次のようにお答えしました。

 

聞けば、検討者はいわゆる子育て世代で、環境重視派に属する人でした。今の住まいも、環境の良い立地条件にあるといい、できれば近所に欲しいのだが、そう都合よく販売物件はない。中古も検討したが、設備の更新やメンテナンスのことなどを考えると不安が大きくて、やはり新築に気持ちは向かったとのこと。

そこへ、二つ隣の駅を最寄りとするマンションがあることを知って見に行ったところ、駅まで歩くと15分かかること以外は申し分ないと、妻はとても気に入り、今にも住みたいと舞い上がってしまったというお話です。

 

さて、私はこうしたマンションは殆ど『ダメ』と言います。「値引きによってお得感があっても止めた方がいい」と助言することが多いのです。東京圏では、都心へのアクセスがマンションの価値を大きく左右することが多いからです。

 

マンションの価値が高ければ高いほど、のちのち大助かりになるのは言うまでもありません。マンションは一生そこに住むということは考えにくく、必ず売却するときがやって来ます。そのとき、購入価格を上回るような金額で売却できたら最高です。

 

しかし、首尾よく売れるかというと、このご相談のような新築時に販売にひどく苦労しているようなマンションは、中古で売り出すときも売りにくいものです。売りにくいとなれば、値を下げるしかありません。環境がいくら良くても、不便なマンションは嫌われるものです。

 

子育て世代にとって、自然環境はとても大事な条件ですから、それに目をつぶれとは言いませんが、辛抱強く探せば便利さもあって環境も悪くないという物件は見つかるものです。

また、大型開発のマンションも各地にあるので、マンションの敷地内に子育てにふさわしい環境が用意されていたりします。現住地の近辺にこだわってしまうと、かなり制約されるでしょうが、エリアを拡大して探せば少なくはありません。

 

駅から遠くて販売に苦労している新築マンションの例

最近の新築マンション市場を眺めてみると、価格高騰のため、政策の後押しや低金利が追い風となっていても売れ行きは芳しいものではないようです。

 

価格の問題や、同地域に供給が集中したことによるスポットエリアでの供給過多などが原因で売れ残っているケースもあります。

そうした地域では激しい競争が発生し、業者側では、全物件で喜びを分かち合えることにはならず、勝ち組と負け組に色分けされるケースもあります。

 

さて、そこで気を付けたいのは「負け組に該当する物件」を検討するときです。負け組、すなわち売れないマンションの中に、バス便もしくは歩けても最寄り駅から徒歩15分以上かかる立地条件のマンションがあります。

 

都区内の某マンションは、2018年10月に竣工しましたが、2019年末の時点でも多数の売れ残りを抱えていました。このマンションは地下鉄の駅から徒歩16分の表示になっています。売れ残っている原因はただひとつ、「不便だから」です。

価格は、最寄り駅を同じにする新発売マンションの平均価格より専有面積1坪あたり20万円ほど安いのです。75㎡に換算すると約500万円安いのです。しかし、それでもなかなか完売に至りません。様々な販売促進策を講じて懸命に営業していますが、遅々として進まない印象がありました。

 

また、千葉県某市にある別のマンションも、立地条件の悪さから竣工後2年を間もなく迎えようかという時点(2019年9月現在)で、未だに50戸足らず(全体で70戸)しか売れていなかったのです。立地条件の悪さを補おうと、設計上の工夫には見るべきところも複数あり、建物としては欠点の少ない、むしろ優良な物件です。

 

場所を別としたら、二つとも、なかなか良いマンションです。事業主や施工会社なども信頼できる企業です。価格も抑え目。それでも、立地条件の悪さは克服できないのでしょう。購入した人は、ごく近所に住んでいる家庭や予算の厳しい人、鉄道を利用しない生活をしている人など、限られた人たちです。

 

こうしたマンションを買ってしまうと、将来どうなるのでしょうか?つまり、売却価格(リセールバリュー)のことですが、極めて悲観的な予想しか出て来ません。

 

新築分譲のときは大々的な宣伝を行いますが、それでも完売に時間がかかってしまう物件は、大掛かりな宣伝が行なわれない中古市場では、「駅から遠い」だけで除外されてしまい、価格を極端なレベルに落とさない限り注目されることがありません。結局、買い手を探すのに長い時間を要することになるのです。

 

「価格が高くても、分譲時に人気を集めた物件は、転売時にも高く売れる」という傾向があります。この反対が、「分譲時に安く思えても、不人気のマンションは、売却時には一段と安くなる傾向がある」ことを覚えておきましょう。

 

すべての条件を満たすマンションはないと思った方がいいのですが、つまり、いくつかの条件を妥協して選択することになるものですが、そのとき、よほど特殊な事情のある場合以外、立地条件に関しては、妥協しないようにして選ぶことが肝心です。

 

「値下がり必至のマンション」を敢えて購入する人のために

売却するときに安く売りたいと考える人はいません。少しでも高く売りたいはずです。そのためには、いくつかの条件を満たすマンションを選択しておかなければなりません。

では、購入時の価格から下がらない、むしろ値上がりするマンションの条件はどのようなものでしょうか?そうと問われたら、都心にあるとか、駅に近いといった立地条件を真っ先に挙げる人が多いはずです。

 

地域的には人気沿線や東京都内などの限られた物件になり、非難を恐れず言えば、郊外や地方都市のマンションは、最初から条件を満たしていないといって過言ではありません。

 

しかし、そのようなマンションを選択するしかない人も大勢いるのです。例えば、学校も勤務先も郊外や地方都市にある人たちです。このような「値上がりしないと分かっているマンションを購入する」人のために述べておかなければなりません。

 

将来のことは誰にも分からないのですし、売却するかどうかも分からないのに、将来のリセールバリューを論じるのは「絵に描いた餅」になりかねないというご批判もありますが、将来のことが分からないからこそ、いつでも処分が可能な、言い換えると資産価値の下落リスクが小さいマンションを選択するべきだというのが私の主張です。

 

マイホームには金銭で測れない価値がある

しかし、現実問題として郊外や地方都市を選択するしかない人はどう考えたらいいのでしょう。都心の一等地のマンションは中古になっても値下がりしないが、郊外のマンションは必ず値下がりするような言い方をされたら、気分を害するだけではすまないでしょう。

 

埼玉県内に勤め先があるので自宅も県内に構える方が良い。そのような人は勿論たくさんいるわけで、埼玉県に住み東京都心に通勤する人ばかりではないのです。

そこで、値下がりしても価値あるマンションとはどのようなものか、これについて考えてみます。例えば、以下のようなケースがあります。

 

郊外に親が住んでいたら、その親の近くに住むことで親孝行ができるかもしれません。

山や森、野原、河川など自然の姿が残る郊外に住んだら、子供に命の大切さを教えることができるかもしれないし、クルマの往来などを気にしないで走り回る元気な子供を育てることに役立つでしょう。

都心なら持てないクルマが、駐車料金が安い郊外なら持てるので、家族でドライブを楽しむ機会も増やせるかもしれません。

都心から離れていると通勤は痛勤になりかねないが、その代わりに休日はONとOFFの完全な切り替えでリフレッシュができることでしょう。

 

このようなメリットは金銭の多寡では測ることができません。ある知人は、郊外に移転した私立の女子高に子供を入れるのを機にマイホームを郊外に求めました。そのおかげで子供は部活にも勉学にも励むことができ、高校3年間を有意義に過ごすことができたそうです。

 

このような例がたくさんあると想像します。これらは皆、経済的尺度では測れないメリットです。幸福と言い換えても良いでしょう。たとえ何千万円の損をしても、後悔することはない価値があるのではないでしょうか。

 

高く売れないマンションの処分をどうする?

転勤で地方都市に移住した折に念願のマイホームを購入した人がいます。仮にAさんとします。Aさんは、それまでの狭くて古く、綺麗とは言えない社宅に長く住んでいました。そこをを脱出したのです。ところが、入居して3年で再び転勤となったのです。

 

そこでマイホームを処分することを検討したのですが、何と購入価格の30%ダウンという査定結果に愕然としました。購入時に入れた頭金が吹っ飛ぶ計算です。そこで、売却を諦めて賃貸することを検討しました。幸い、毎月のローン負担分くらいの賃料が楽に取れる見込みでした。

 

しかし、Aさんはショックでした。ようやく貯めた頭金でしたから、次にもう一度マンションを購入するときの頭金を貯める自信がありません。子供の教育費がかかる年齢に近づいていたことも理由ですが、そもそも貯蓄があまり得意な家庭ではなかったようです。

 

将来、マイホームを残した都市に戻って終の棲家にするつもりもありません。好きな街でしたが、夫婦ともに故郷ではなかったからです。できたら、次の転勤のときには転勤先に関わらず東京近郊に購入したいと考えていたのです。

 

しばらく貸しておいて、折りを見て売却するという策も考えたそうです。しかし、は思い切って売却を勧めました。というのも、売却金額が更に下がりローン残債を下回るような事態になったら、銀行との清算に当たって持ち出しが必要になるからです。

ローンは返済していくうちに残債務は減りますが、そのスピードに加速がつくのは後半です。最初の5~10年は大きく減るわけではありません。その減り方を超えて売値が下落する恐れがあるからです。

 

下落の懸念がないと断言できるマンションではありませんでした。いえ、そのマンションはとても立派な建物のようでした。ただ、立地条件に疑問があったのです。

もし、悪い予想通りになったら再び貯金を失くすことになりかねません。それを嫌って先送りすれば、住宅ローンを定年までに終わらせるような計画も立てにくいことになりそうです。

 

築3年と新しい物件なので、査定価格を超える高値で様子を見ることを提案しました。半年間、空室のままとし、住宅ローンを払い続ける前提です。結果は、5か月後に買い値の15%ダウンの金額で売却に成功しました。

5か月分の住宅ローンの合計が50万円くらいでしたから、その分を計算に入れても嬉しい結果となりました。仲介手数料を払っても手元にはいくらかのまとまった金銭が残ったのです。

 

この例は30%ダウンの数字から出発していますが、ご相談の事例では入居後10年経って、価格が半分になったというのもあります。お答えはケースバイケースですが、これから購入するという人へお伝えしたいのは、やはり「できるだけ資産価値の下落リスクが小さいマンション」を選択するべきということです。

地方や郊外都市こそ「より価値あるマンション」の目利きこそが重要ということになるのです。

 

新築にこだわるのは禁物

マンション探しを「新築に限ってしまう人」があります。

その理由は、「キレイな家に住みたい。誰が住んでいたか分からない家はいやだ」というもの、「中古は故障が怖い」、「設備が良くない」などです。

 

もっともな説明ですが、深いところに別の理由があるように思います。筆者は、「嫌いなものは誰が何と言おうと嫌い」なのだと推察しています。方向転換しろとは言えませんが、先入観や固定観念であることも多いものです。

 

筆者が新築を避けるような発言を度々するのは、「価格が高過ぎる」、「その割には品質が良くない」と感じることが多過ぎるためです。当然ながら、売れ行きが悪く、竣工時の完売が目標であるはずの新築マンションで、竣工後も長く売れ残っている物件がいかに多いことか。大型物件では、竣工から2年を経過しても売れ残りを抱えている例も少なくないのです。

 

理由は簡単です。買い手が価格の高さを敬遠しているからです。価格の高さを判定する第三者機関があるわけではないものの、買い手は買い手なりに様々な情報を集めながら、最後は肌感覚で高いか安いかを判定するのです。

 

売れ残っている新築マンションは、端的に言えば高いから売れないのです。それでも、買い手を待っていれば、やがては売れるーー売主業者は買い手が現れると信じて待つのです。昔は、値引き販売に踏み切ったりして完売を急いだものですが、昨今は値引きしてまでの販売促進策は講じないのです。無論、例外的に値引きする例はありますが、大々的なキャンペーンをしての値引き販売は全く見られません。

 

話を戻しましょう。昨今の新築マンションの価格は、ローン金利が低下して購買力が押し上げられたにも関わらず、それを超える高騰のために買い手が離れて行ってしまったのです。

買い手は、もっと安いマンションはないかと旅に出てしまったかのようです。マンション業者が放つ「予告広告」を見て、価格の発表を待ちますが、ふたを開けたら「期待外れの高値にがっかり」ということを何度も繰り返しています。

 

失望しては別の物件を待ち、再び失望しては次を待ち、その間に希望条件を変更したりしながら、まるで「青い鳥症候群」という病魔に侵されたように、方々を旅して回る人も少なくないのです。

 

筆者は、「安値の新築を買いたかったら郊外に行くほかありませんが、それは本望ではないはずです。一定エリアで安いマンションを望むなら中古を選べばいいのです。無論、中古もそれなりに高い時期ですから、簡単に買えるとは言いませんが、新築よりはリーズナブルな価格の物件が見つかるはずです」と進言しています。

 

ある人は言いました。「新築はじっくり検討していけるけれど、中古は目当ての物件があっても、すぐ売れてしまい、結局は買えない。見学に行ったら即答するくらいの覚悟がいる」と。

 

筆者は、「中古にせよ、新築にせよ、一世一代の買い物をするのに、即答するなんて無理だという考えを否定はしませんが、事前の学習やその他の準備をしっかりしておけば実は難しいことではありません」と助言することにしています。

 

無論、「仕事の合間に調査や学習するのだから簡単ではない」という意見に同調しないわけではありませんが、即答するくらいの覚悟を決めないと中古マンションは買えないと思うべきなのです。

 

勉強する暇がないという人へ

勉強熱心な人なのでしょう。学習の成果とも言うべきか、マンション探しの条件を細やかに整理している人にときどきお目にかかります。しかし、それが仇となって買えないまま時間を浪費してしまう人もあるようです。

 

反対に、専門家の意見を巧みに利用して決断に結び付けている人もあります。無論、不動産仲介業者も新築マンションの営業マンも、基本は売りたい一心なので、購買意欲の後退につながるような発言はしないので、聞く相手を選んでいるのです。

 

問われる側には筆者のような「助言を業とする」稀有な者もいますが、大抵の買い手は購入物件でない別の会社の担当者などを捕まえて、ちゃっかり聞いたりしているようです。筆者は、それもひとつの方法かなと思います。

 

なぜなら、別の会社の担当はライバル社の欠点・弱点をあげつらうからです。中には、それを厳に慎む営業マンもいますが、大抵は自分の担当物件を売りたい一心から不用意な、もしくは不躾な言葉を発信します。良い気分では聞けないものですが、敢えてそうする人もあるようです。

この方法をお勧めしているわけではありませんが、売り手以外の誰かに意見を求めるのは悪くないものです。

 

話を戻しますが、「勉強はほどほどにし、肝心かなめの部分のみを心に刻んで見学、もしくは検討したいものです。肝心のこと、それを今日の最後にまとめとしてお伝えすることにします。

 

1.マンション選びは「立地条件」が最も重要です。立地だけは妥協しないほうがよいのです。

2.建物規模も大きいほど良い。大きければ大抵、付加価値もあってマンションの値打ちを押し上げてくれます。

3.中古なら築15年~20年程度のものから選びましょう。

4.百点満点のマンションは「そもそもない」と思いましょう。

5.中古は早い者勝ちと思いましょう。見学して来に入ったら即答するくらいのスピードが必須と思いましょう

 

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談のお申込みはこちらからhttp://www.syuppanservice.com

 

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