「9階以下なら大丈夫ですか?」に答えて。・・・・・・・・・・・・ 高層階に住むと子供の成長に悪影響を与える恐れがあるという理由は主に二つです。一つは、「高所平気症」と呼ばれるもので、高い所が怖くない人になるという、健全でない育ち方をするということです。恐怖感がないということは、危険な高所に登って転落する危険を背負うことになります。 もうひとつは、こちらの影響の方が大きいのですが、外遊びの機会が減り、母親との濃密な関係だけができて、他人との関係を円滑に取れない子供になってしまうというものです。言 […]
35年もの長い間、多額の住宅ローンを払い続けていけるかなという心配をする人が70%くらいはいるらしい。しかし、それでも購入に踏み切ってしまうのは、どこかに拠り所を見つけているからである。それは何かと考えるに、「先のことをどれだけ心配しても、確かな答えは見つからない。まあ何とかなるだろう。他のみんなもそうしているし」という心理であることに気付く。 これは、日本という国の社会システムが国民に与えてくれる安心感のようなものと言い換えてもいい。理屈を言えば、未来のことは分からないが、和平の安定や、今後 […]
都心のマンションを検討しているという人からの相談。 現地周辺を歩いてみたら、暴力団事務所の看板らしきものを発見してびっくり。最寄り駅とマンションを繋ぐルートからは外れた位置なのだが、近くで抗争事件でも起きたらと考え、購入を断念した。別のマンションを買った後、仮に組事務所が何かの間違いで同じマンションに入居して来たらどうなるのかというのが、質問の趣旨である。 先ず、分譲時に暴力団関係者に売却される可能性は低いと言ってよいことをお伝えしよう。マンション販売の現場では、その事態が起こらぬよう十分に注意 […]
川崎市内の東京寄りの某駅から徒歩10分という立地条件にあるマンションを検討しているという方からの相談。「将来、売却するとき高く売れるかもしれないという期待は甘いか」と「今はデフレ状態だが、いずれはインフレになるだろうから不動産を持つことは得策と考えるが、どうか」という質問に対し、以下のように答えた。 川崎市のマンションとか、駅から10分いう漠然とした捉え方はとても危険です。 将来、買い値を上回るか、少なくとも損せずに売れるかの判断は、極めて個別要素が強いものだからです。勿論、一般的に値 […]
筆者の住むマンションは20戸台の小型低層マンションである。毎月の管理費がとても高い。これは仕方ないところである。管理人さんが週6日の勤務なので、平均月収30万円を世帯数で割ると、1世帯当たり1万円余となる。つまり、管理人人件費だけでも1万円以上も負担する計算になる。 地下にも駐車場があるから共用部分の面積が広く、その分だけ管理対象も広いせいだろうか、細かく分析はしていないが、それにしても高いような気がする。 管理委託先は大手の管理会社である。暴利をむさぼるような会社ではないと思う。だが、信頼 […]
慎重に行動したはずなのに、何故か失敗してしまう人がいる。これは、住宅購入に限らないのだが、買い物が買い物だけに、失敗したと笑ってすますわけにもいかない。 失敗するのは、どのようなタイプなのか。次に分類して紹介しておく。 (リクルート社発行の住宅情報誌を一部参考にさせてもらった) 1.「木を見て森を見ないタイプ」 モデルルームのキッチンが憧れのアイランド型で、購入したのも同型。長年の夢がかなったと喜んだが、近所のコンビニの前で夜中に騒ぐ若者の声に悩まされること […]
あちら立てればこちらが立たず、帯に短したすきに長し、一長一短がある。これが、マンション(住宅)というものである。雑誌の記事を見ていると、よく「待った甲斐がありました。3年探し続けて理想のマンションに出会いました」などという喜びの声が載っているときがある。 本当にそうだろうか。単に錯覚しているだけなのではないか。私には、そうとしか思えない。理想のマンションなど、存在しえないのだから。ただ、屁理屈を言えば、人によって理想の基準が違うから、他人が嫌だという部分があっても、当人にとっては理想なのかもし […]
モデルルームで、見学者が「上階の音は大丈夫ですか」と聞いたら、「スラブ厚が25センチもあるので心配ないですよ」と答えた営業マン。「バルコニー側の隣地に、将来マンションが建つ可能性はありませんか」と聞くと、「日照権がありますから心配いりません」と説明した営業マン。これは、本当にあった最近の話である。 少し勉強した営業マンなら、笑ってしまうような回答である。「スラブが厚くても、他の条件次第では、薄いマンションと変わらない。音の聞こえ方は様々で、いろんな原因が考えられるので、遮音対策に力を入れたマ […]
同潤会アパ―トという名前を聞いたことがあるだろうか。大正時代末期、関東大震災が東京圏を襲ったとき、復興住宅として建設された、当時は珍しい鉄筋コンクリートの集合住宅である。東京都内各地に建てられた。 これがマンションの草分け的な建築物と言われ、最近まで残存していた。建て替えられた中で一番有名なのが、安藤忠雄氏の設計としても知られる、原宿の「表参道ヒルズ」だ。 マンションと言っても、当時は賃貸である。財団法人同潤会が建設したので、「同潤会〇〇アパート」とネーミングされた。同潤会江戸川アパート、同潤会 […]
マンション分譲というビジネスは、資金さえあれば、パートナー企業とのコラボレーションによって誰にでもできるように見える。このため、しばしば異業種からの参入が繰り返されて来た。 古くは、品川燃料、フランスベッド、帝人、カネボウなど、最近では、メルシャンワイン、アートコーポレーションといった企業名が浮かんで来る。その他にも、三菱電機(ライフサービス)、三洋電機(三洋ホーム)、旭化成(ホームズ)といった企業も、子会社の事業とはいえ、異業種組になる。 歴史あるデベロッパーも、多くは鉄道系や商社系、鉄道 […]